伊豆たび①レトロで優しい水族館
「次はホースを使った技を披露しまーす! 〇〇~!おいで~!!」
「〇〇は気分ではないみたいなので、デッキブラシを使った技に変更しま~す!!」
水族館でペンギンのショーを観覧していた時の事。
次から次へと一瞬で終わる芸を沢山見せてくれる。
だけど「種目変更」がめちゃくちゃ多い。
あまりにも変更するので、観客からもクスクス笑いが漏れている。
今まで何度もリピートしてきた水族館とは雰囲気が全く違う。
この水族館、とっても動物に優しい気がする。
レトロで小さな水族館
伊豆へ夫の両親と3世代旅行へ行く事になった。
伊豆=温泉だけど、子供が喜ぶ所にも行きたい。
そこで見つけたのが下田海中水族館。
どこよりも沢山イルカと触れ合える!と書かれていて、行ってみる事にした。
高速を降りて、下田の町に到着するとあちこちに水族館の位置を示す看板が出ていた。
その看板が全てレトロ(笑)
水族館の中もとってもレトロだった。
この水族館は、とても小さい。
それぞれの施設が海上に円形に浮かんでいる。
真ん中でイルカのショーが行われたり、イルカとの触れ合い体験がある。
端から端まで歩いても、10分もかからずとてもコンパクト。
全ての水槽を一通り観察して、全てのショーを見て。
それでも3時間で見終わってしまった(笑)
空いてるから快適
訪れた日は日曜日だった。
それにも関わらず、開園時間9時より15分程早く着くと家族連れが2組位しか来ていなかった。
ショーを見る時も張り切って30分以上前からスタンバイしなくても、10分前位に会場に入れば「良い場所」で見られる位、空いていた。
そのお陰で沢山の体験、ふれあいができた。
まずはこの水族館の目玉であるアメージングシート。
イルカショーを海上の小さな船?で観覧するというもの。
イルカの体調が優れず頭上のジャンプこそなかったものの、イルカとお喋りするような距離感だった。
定員20名にも関わらず、他にこのシートの利用客がいなかったので沢山サービスしてもらえた(笑)
アザラシの餌やり。
餌を待つ姿がとっても可愛かった。
この他にも、亀や鯉にも餌やりをした。
ペンギンと家族で一緒に写真を撮った(何と無料である)
殆どの水族館でこういうふれあい体験はやっている。
でも混雑していたり、周りきれなかったり、何かを諦めないと体験できない事が多い(ショーに間に合わないとか)
そういう意味でここは思いっきりやりたい事を満喫できる水族館だった。
優しい水族館
この水族館では沢山のショータイムがある。
でも、ショーが動物にとっても優しかった。
冒頭のペンギンだけではなく、アシカショーでも「子供のアシカだから」という理由で中々ステージに来てくれなかったり、ショーが滞るシーンが多々あった。
スタッフの方がマイクで何とか繋ぎのトークをする。
その臨場感で、会場にも一体感が出てくる。
うちの子は皆水族館好きなので、沢山のショーを見てきた。
だけど私はショーを楽しみつつも、「動物の人生」について考えてしまい、ちょっと胸が痛くなるというメンドクサイ人だ(笑)
だけど、ここの水族館はとても動物が伸び伸び過ごせている様に見えた。
正直派手なジャンプも演出もない。
「え?それだけ??」と拍子抜けしてしまう様なショーもある。
だけど、優しさの表れだと思うと妙に愛おしくなるのだ。
絶滅危惧種を救う
冒頭のペンギンショーでは、ちょっと驚きの話を教えてもらった。
このフンボルトペンギン、実は絶滅危惧種で自然界では減少傾向らしい。
だけどこの水族館では、繁殖がとても上手くいっていて100回目の繁殖に成功したらしい。
それを記念して名前は「ヒャッピー」。
凄いなぁ。
水族館で飼育されている魚や動物を見ると「大きな海に帰りたいだろうな」と思っていたけれど←ここでもメンドクサイ(笑)
水族館で育てられた事で、食糧難になる事もなく安全に生きていけるんだ。
本来生き残る事ができなかった筈の生き物を繁殖される事は、自然の生態系を壊しているという側面もある。
「水族館の人気者」になれなかった動物は生き残れないのかもしれない。
どちらが良いとは言えないけれど。
水族館のお姉さんが言っていたように。
私達がこの愛らしい生き物の為にも、海を汚さないという心がけをする事は大切にしよう。
今日も有難うございました。