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マインドフルネスと猫のいる生活 16

15で、何か作家志望者を暗い気持ちにさせるようなこと、書いてしまったような気がしますので、加筆しますね。

兼業と言っても、スクールで小説技法を教えるとか、テレビやラジオに出演するとか、講演で稼ぐとか、そういうのもありますから(わたしはあまりやっていませんが)。つまり、作家ならではの兼業ができるってことですね!

さて、このように作家生活を始めましたが、会社員時代と違い、金銭的には不安定な時期が続きました。

相当力を込めて書いた作品がまるで話題にならず、肩の力を抜いて、てきとー(版元さんすみません)に書いた作品が、日本ではそこそこだったものの、韓国なんかでめっちゃ売れたりして、もう訳が分からなかったですね。(」 ゚Д゚)」

そういえば、作曲家の人も同じようなこと、言ってました。あれこれ悩みながら、時間かけて作った曲がまったく売れず、お風呂でてきとーに口ずさんだ旋律を楽曲にしてみたら、ミリオンセラーになったとか。

まあ、こういうのが芸術の面白いところなんでしょうが、金持ちにはならなくてもいいから、もう少し安定した経済状況を維持したかったです。サラリーマンをやってれば、生涯年収(含む年金)が計算できますから、人生設計は立てやすい。その代わり、自由度は劣ります。どんな職業にも一長一短があることに、遅ればせながら気づきました。

そんな日々を送っていたある日、久しぶりにリーマン時代の同僚と、お酒を飲む機会がありました。お互いの近況を報告し合った後、「ところで、○○さんどうしてる?」と共通の知人の動静について、わたしが尋ねました。

「えっ? あっ、そうか知らなかったのか……」

「だれもお前に連絡してなかったんだな」元同僚はばつの悪そうな表情をしながら、その共通の知人は数か月前に亡くなったと教えてくれました。がんだったそうです。

まだ四十代で、お子さんが五人もいて、長男はお父さんそっくりの顔だったのに、亡くなってしまったのです……。

他の会社関係の人たちに話題を移した時、またもやがんで亡くなった人がいることを知りました。五十代で、死去する少し前に熟年結婚され、幸せな人生を歩み始めた矢先に病魔に襲われたのです。

同僚と別れ、しばらく経ってからも、矢継ぎ早に訃報が入ってきました。皆、四十代、五十代と若かったのに、がんで逝ってしまったのです。二人に一人ががんになる世の中とはいえ、あまりにも早すぎる死の連続に唖然としました。

元上司の奥さん、同僚、関連会社社員、業者さんなど、知っている人たちが、なんと七人もがんで亡くなったのでした。

人生、八十年と思っていたのに、どういうことなのか? お子さんがまだ小さかったり、老いたご両親が健在だったりするのに、召されてしまうというのは、何の因果からなのかと、天の神を呪いました。

そんなわたしにも、ある日突然、異変が起きたのです……。(-_-;)





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