東農大オホーツク流 プロ野球選手の育て方 を読んで学んだ事
氷点下の世界からプロ野球の舞台へ! どういうこと⁉
東農大?どんなことが書かれてるかと、まず興味をひかれまして手に取った本です。しかもいきなり周東選手(ソフトバンク)のインタビューがあって面白い!
しかも大学野球の東京六大学などではない北海道の大学チームからNPBだなんて、知ってる人は知ってるんだろうけどそこまで全国的にフューチャーされないだろうしどんな指導者が作り上げたんだろう?
読んでみるとOBの証言やプロ野球へ進んだ選手への当時の育成方法が書いてあったりして、時代が違うからこそできる指導だよなーと感じるエピソードもあり(スタートは1990年代)読み物としても面白くスイスイ読み進めれました。
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学んだ事
■限られた環境での目標達成するには
■スパルタ指導の限界
■育成する上で変化させるもの、させないもの
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限られ環境での目標達成するには
達成するために自分が勝手に感じたステップとして
始める → 向かっていく → 発展させる
という段階があって一段ずつ上りながら成長していくものなので
急ぎすぎず指導者側が余裕をもった精神状態を作ることが大切。
その為に指導者は生活の中での心の余裕にも目を向けてること
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①始める
・何か目標などを掲げて動き出すときには、犠牲や離れていく人は
いるものだと受け入れて、それでも覚悟と意思を持って進め!
・自分の意志と同様の志を持つ者を集め、組織を作ろうとする
人間が本気を見せなければならない。
・すると協力してくれる人が惹きつけられてきたりする。
②向かっていく
・次に対象の組織や人に対して当初の目的目標とその為にする行動に
ついて説明し続ける(共有意識)
・何もないところ(環境)からどう学ぶかを考える
③発展させる
・考えた事を(思考)判断し、計画をして行動する
・結果がどうあれ継続して思考・判断・計画・実行していく
①~③で得るものこそが本当の知恵、先を読む力であり、社会に
出た時に必要とされる適応力である。
ここで書かれている「タンポポ」のエピソードが良いんです。
プレー以外のところで野球がうまくなるための大切なことが
学べるんだということを気づかされました。
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■スパルタからの脱却
スパルタ本来の意味 = 「しごき」ではない
ミスを繰り返さないために体で覚える指導法。。だが、
選手がやらされている形【そこに本人の意思がない】ときに
ワンランク上の選手にはならない、優秀な社会人には育たないと感じ
脱スパルタを実行
チームとしても著者としても転機だったそうで、大人のチームに
変わっていき、互いに注意しあい認め合うチームに変化したそうです。
理想的な変化だし、強いチームが持っている特徴ですね。
そして常勝軍団になるために必要なことは。
『自分の弱点を知ると同時に自分でプライドを持つこと』
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■育成する上で変化させるもの、させないもの
・変化させたもの → スパルタ指導 押し付けの限界
・変えてないもの → 人を育てるということ
育成する上での考え方・大事にしてること
【人間力が上がれば自ずと技術も高くなる】
【どんなことが選手の成長に繋がるかを常に考えてる】(読書)
これは良い指導者共通な気がします。
【余白を作る】
なんでもダメと縛ってしまわない。逃げ道は作っておく。
【自由の必要性】
好き勝手やることじゃない、自分たちのルール、規律を守り
その中でいかに楽しむか。そこから人間の想像力は豊かになる。
つまり大人がもっと責任を持つ、その中で子供たちを寛容に育てる
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最後に
ベースボールアカデミー構想についても考えられていて
ここは個人的にとても興味深かったです。
地域貢献・活性化にもつながりながら野球人口やレベルの底上げに
なり、その中で人間形成もするという教育にも配慮している素晴らしい
構想なのですが、行政との話がなかなか難しく残念ながら叶わなかった
そうです。地方で夢を語る難しさですね。。
「事なかれ主義では何も発展はない」とおっしゃってます。
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ここまで読んでもらいありがとうございました!
今回も一流の指導者の考え方や歴史を学べた良質な本でした!
ありがとうございました!!