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R18の箱の中を見るお仕事 -零票確認-

おはようございます、この記事を書いてる時間は朝8時頃なので朝の挨拶です。咲羅といいます。
早速で申し訳ありませんがタイトルのR18に反応して記事を開かれた方、これはえっちな記事ではないのでごめんなさい期待したものは多分ありません。
そして零票確認の文字に反応して記事を開かれた方、ようこそこれは零票確認の記事です。
本日令和5年4月9日は全国地方統一選挙というわけで私の住んでいる岡山県では本日岡山県議会議員選挙と岡山市議会議員選挙が行われております。私は岡山市民ではないので投票するのは県議会議員選挙のみなのですが、人生で2回目の零票確認を先程1時間程前に終えて来たのでレポを書こうかなと思った次第です。

そもそも零票確認とは

投票日、または期日投票初日の投票開始前の箱の中に何も入ってない、零票であることを確認する作業を示します。
公正な選挙を行う為の不正がないことを確認する作業ですね、公職選挙法施行令34条で定められています。

(投票箱に何も入つていないことの確認)
第三十四条 投票管理者は、選挙人が投票をする前に、投票所内にいる選挙人の面前で投票箱を開き、その中に何も入つていないことを示さなければならない。
公職選挙法施行令より 太字は著者による

投票箱の中に何もないことを確認し、投票箱に施錠し投票するというのがまぁ大まかな流れです。
千葉市は各投票所ごとに零票確認した人に賞状を渡しているらしい、いいなぁ。

実際の流れ

ーーー零票確認ガチ勢の朝は早い
投票所の開場は朝の7時とされているが人によっては6時より前に会場に足を運んでいる人もいる、会場設営をする自治体の選挙管理委員会よりも早い者もSNS上にはいる。どういう事だよ。
前回零票確認を行なった2021年衆議院議員選挙の際は6:30に投票所に着いていたので、5:50起床の後朝食を済ませ6:30に投票所へ到着。
Twitterの#零票確認 タグから同じような事をしている人たちのツイートや持って来ていた文庫本を読みながら会場入口前のベンチで時間を潰す。
6:40投票所の入口横に投票所の看板が立て掛けられる。前回の選挙の際に倒れたりしたのか養生テープで柱に固定していた。
6:50を過ぎると緊張感が出てくる。周りにまだ人はいない。私が正真正銘一番乗りだ。
6:55になると続々と駐車場に投票者の車がやってくる。私の横に1人男性が立つが私が1番先頭だ、譲らんぞ。
6:59この時点で早い零票確認ガチ勢は選管の人から零票確認についての説明を受けたなどのツイートがちらほら出る。私の投票所は説明は開場後にするらしい。
7:00 開場。選管の女性の「お入り下さい」の声に従い入場。受付で投票券を渡すと通し番号を押される。001、気持ちの良い数字である。
案内に従い投票者の確認を済ませ投票用紙をもらう。ツルツルした投票用紙は「ユポ紙」といいポリプロピレンを主な材料にした特殊な用紙で折り曲げてもすぐ開くという開票作業にはうってつけの用紙となっている。
投票用紙に候補者氏名を書き、投票箱の前に立つと選挙管理委員会の人と選挙立会人が2人箱を囲んで立っている。
選挙管理委員会の人の「箱の中が空であることを確認して下さい」との言葉に同意し、「箱の中身を写真撮ってもいいですか?」と聞くと「箱の写真は撮らないで下さい」と言われたので今回は投票箱の中身の写真はありませんが前回2021年の投票箱の中身はこんな感じ。

空の投票箱

投票箱の中身が空である事を確認すると投票箱に鍵がかけられます。
鍵がかけられたのを見たあとにようやく投票できる。
スコンと軽い音を立ててアルミの箱に一枚目の投票用紙が入れられる。
今回は一箱だけでしたが、衆院選や参院選だと小選挙区、比例区とあるので二箱チェックする事になる。
2021年の時は衆院選の小選挙区、比例代表に加えて最高裁判所の裁判官の投票もあったので合計3箱チェックする事となり、私の後に来た人が投票しようとすると投票箱の中を確認していないので「まだ投票しないでください」と選管の方から静止を受けていた。
私はこの時謎の高揚感を覚え、ラピュタのムスカ大佐が乗り移り「3箱分待ちたまえ、私が零票確認するのをそこで指を咥えて待っているがいい」と脳内で謎の優越感を覚えたのはまた別の話。
さて話が脱線した。零票確認をし投票を済ませると「こちらに記入をお願いします」と選管の人に投票箱の中身は空っぽであったという書類に名前と住所を書く。
選管の人が記入したのを確認し、ありがとうございましたと言うとこれで零票確認者の仕事は終わる。

自治体によってはそれこれ先例に出した千葉市は零票確認した人に賞状があったり、記念品があったりするらしいが我が自治体にはそんなものは無いので一礼をし投票所を後にする。言えば投票済証も貰えたのだろうが、この日はとにかく5時起きと言うこともあり眠くて早く帰りたいという気持ちがありそのまま帰ってしまった。(2021年の時は投票済証をもらった)
自転車に乗りサーッと自宅に帰り、Twitterに零票確認のツイートをすると同様に零票確認したであろう同志達からふぁぼがとんでくる。

零票確認は特権ではない

さてここまで零票確認について書いたわけですが、零票確認はあくまで選挙の投票システムで1番目の入場者に投票箱の中身を確認させる法令にやって定められている作業のひとつにすぎず、それ以上でもそれ以下でもない。
朝早起きをして選挙管理委員会が会場に着くより先に会場にいる人も勿論いるがこれはあくまでただの趣味なのだ。
当たり前だが零票確認者の一票は一有権者の一票であって、それ以上でもそれ以下でも無い。
賞状や記念品を用意するのは自治体の判断であって、自分の住んでいる自治体もそうなればいいのにと思うならまだしも、何故記念品がないのだ用意しろと意見を選管や自治体に申すのはあまりにも愚かだ。零票確認は特権ではない。
空箱の撮影だってそうだ、SNSなどを見れば空箱を撮影しアップしている人がいるがこれはたまたまその自治体が撮影に寛容なだけの話である。これも何故撮影出来ないのだと憤る人は零票確認には向いていない。零票確認は特権ではないのだ。
零票確認は先着1名しか出来ない特別な作業ではあるが特権ではない。民主主義下の選挙において一票は一票だ。
大体夜の6時くらいまで投票所は空いているのに何が悲しくて休日は10時頃まで寝ているのに6時には遅くとも起床し投票所へ向かい7時の開場を人によっては簡易椅子を用意し待ち、時期によっては寒空の下、地域によっては雪の中待つなんて零票確認者はどちらかと言うとおかしい方の人間なのだ。
漫画「鬼滅の刃」の無惨様だって「零票確認者は異常者の集まりだからだ」と言うと思う。(個人の感想です)

R18の箱とは

この記事を書いた当時日本の選挙権は18歳以上の男女に与えられているものである。
つまるところR18の箱とは投票箱の事である。えっちなものが入っている箱じゃねえじゃねえかこのやろう!と思った人がいたら申し訳ない、その豊かな想像力を何か別のことに使って欲しい。

以上2023年全国統一地方選挙の零票確認レポでした。
まぁ貴重な体験という事は確かなのでこの記事やSNSを見てやってみたいと思う方がいたら挑戦してみてはどうでしょう。
自分は選挙に参加しているんだという気持ちが一層強くなります。

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