顧客志向を今一度見直してみよう
いよいよ2023年が始まりましたね!本日が仕事始めという方も多いと思います。「一年の計は元旦にあり」ということで、仕事始めの日にマーケティングで一番大切な「顧客志向」について、今一度自分達の行動を見直してみることも有用です。
知識と実践の間の大きなギャップ
「顧客志向」と聞くと何十年も前から言われている当たり前のことで「今更」と思うかもしれません。「顧客志向」を知識として知らない人はもはやいないかもしれないのですが、いざ現場に目をやってみると顧客志向で行動していない人々が相変わらずたくさんいると感じるのではないでしょうか。
特に大企業で直接顧客 (1次ソース)と話さない、もしくは行動する上で気を使わなければならない組織内や関係団体のステークホルダーの数が多い人々の場合は、顧客起点の発想が1ミリも入っていないケースもまだまだ見受けられます。そのような人々もきっと頭では顧客志向という言葉は理解しているのですが、「知識は知識、現実は現実」と自分の日常業務とは切り離された知識となってしまっていると思われます。
この手のことは、「知っている、頭で理解している」ということと「実践できている」ということの間に大きなギャップがあり、如何に実践できるように持って行けるかが現場における一番の課題となっています。これを埋めるためにチェンジマネジメントのような手法がますます大事になってきます。(私が体験している変革の苦労ポイントもまさにここです…😭)
適切なバランスを取る
一方、常に顧客と接している人々も注意が必要です。普段から同じ顧客と接しすぎていると、「顧客の肩を持ちすぎてしまう」ことが起こります。場合によっては利益誘導のようになってしまい「貴方はこちら側の人間であることを忘れてしまっているのか、どちら側の人間なんだ」というケースに遭遇する場合もあります。また、本当のお客様の真意からはかけ離れて独りよがりの顧客志向になってしまっているケースも見受けられます。
「お客様は神様です※」というのはやりすぎです。顧客志向で重要なのは、少数の顧客にとらわれるのではなく、いろいろな顧客のケースを見て、顧客にとって何が一番いいのかを一歩引いて一般化して考えることです。特定の顧客の声を聞いてそれに従うだけでは、その顧客に本当は何が必要なのかを見抜くことはできないのです。
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「顧客志向を忘れる」
「顧客を見すぎる」
いずれの場合も一歩下がって客観的に自分の接し方を見つめ直して、2023年の接し方を考えてみるのも、一年の最初ならでは出来ることかもしれません。
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最後までお読みいただきありがとうございました。今年もどうぞよろしくお願いします!
※ このフレーズは1961年に歌手の三波春夫氏が流行らせたといわれていますが、この言葉はご本人の真意と異なる使われ方でよく使われているとのことです。以下のオフィシャルサイトでも解説がありますので、参照ください。