短歌 #3


あの手紙の続きはもう書かないの 所在無さげに俯く便箋



来た道を戻っても帰り道にならない人生 散ればいいのに



目を伏せて 言葉にしなけりゃよかったな そしたら見えずに済んだのに



足元で落ち葉がくしゃりと泣きました わたしがいのちを終わらせました



汚れた皿を綺麗に出来ても心までは洗えなかった 泣きたい



ほつれてる なおそうとして ほどけてく いつも上手に生きられないな



グッド・バイ なんでもないって 消えてった 止められないと 知っていたから



いつからか、おやすみなさいが聞けないと 目を閉じるのが怖くなってた



あ、って開けた口に押し込むりんご 君の喉をうさぎが通ります



名を呼べば振り向いて笑う君がいる 救いのすべてがそこにあってさ、



何歳になっても幼いままなので 「大人になる」っていつ終わるのかな



ぱちん。 苦しくて割れてしまうなら おおきくならなくてよかったんだよ



聞き覚えある音楽とすれ違う 思い出したよ 君の鼻歌



インク切れ あぁもうダメだと思うのに きっかけは何でも良いって知って



「たりないね」「そうだね」 ふたりはしらない その会話が満ち足りていること



一瞬さ、「生きててよかった」とか捨てて ブランコこいで 忘れようよ



ほんとうは なんとかなってしまうのが なによりかなしい ひとりぼっち



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個人的にお気に入りが多いです。まだまだ続くよ。

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