みどりいせき
こんばんは。
PCと向き合うのも久しぶりになりました。
みなさま、お元気ですか。
今回の記事は読書記録。
読んだ本は大田ステファニー歓人さんの『みどりいせき』
この本、今年の2月5日に発売になった新刊で、作家の大田ステファニー歓人さんは、2023年のすばる文学賞を受賞しています。
私にしてはかなり珍しく新刊を買いました。
その心はとあるTwitter(と言い張る)のツイートがきっかけ。
ヤバすぎる、というからどんな内容が書いてあんだヘケヘケ、と思ったらいやなんかやばいというかあっけにとられるというか。
久しぶりに文章読んでおいていかれずにずっと腕を引っ張られながら歩いてしゃべりかけられてる感覚に陥って、
なんだろう・・・すっごい気になる!と思い本人のTwitterものぞいてみたら
ワァすっごぉい絵文字いっぱあい
でもちゃんとリリカルなのが腹立つなあ笑
こんな人がどんな文章書くのかなと思って発売日の次の日に街に出ておっきい本屋で買いました、だって地元の本屋取り寄せなんだもん!!!!!!
読み終わってみてみるとこのあらすじもすごく伏線やなあって思います。
文章は意外としっかりしてます!(失礼)
登場人物の名前やスラングが特徴的なので、そこに慣れるまでにちょっと時間かかりました。
おもしろいと思ったところは主人公の一人称視点で進んでいく物語なんですが、そこに混じる本人の感情や思ったことの吐露が、リアルすぎるところ。
本当は吐露ではなく描写というのが日本語的には適切かもしれないけれど、この小説には吐露がいいな、と思いました。
(もうちょっと適切だったり近い表現があればコメントで教えてください笑)
今自分はこういう景色が見えてる・・・っていうことがつづられているところに「僕は今こう思っている」っていうのが急に入ってくる。
今喋ってることと全然違うことを今これふと思いました!みたいな、伝わります?てか日常でもそういうことないですか?
文章にするとそういういきあたりばったりな思考回路がこういう風に表現されるんだと思って、すごくおもしろい感覚でした。
物語はすごく新しいようで破滅的。前向きになれるわけじゃないのがポイントかも。
文章の若者言葉といい、構成といい、映画みたいでした。
そう、映画みたいだった!
ぬるーっと思い出から入って、起承があって、それも思い出交じりで進んでいって、転はがっつりやって、結は消えゆくように終わる。
いくつかインタビュー記事を読んだのですが、映画大学を卒業してらっしゃるそうで、納得。
そのうち映画化しそうだよね。
読んだいくつかのインタビューのうち個人的に好きな記事です。
合わせて読むとまた違った視点も出るかも・・・しらんけど。
それではまた。