洗練の先にある真理を伝えて生きる

すべての現象は、気づきのために起こっている。

だから、自ら現象を生み出さなければ気づきを起こすことができない。

行動を起こし、その出来事を実際に感じて味わっていかなければ、気づきが起こることがない。

この地球が、行動の星といわれるのにはそういった理由がある。

行動し気づきを得て、この地球でしか得ることのできない思いを獲得していく。

そうやって一つ一つ獲得していった思いが貴重な宝となることだろう。

頭で思い描いたことを実際に行動に移せば、そこに必ずギャップが生まれる。

そういったギャップが気づきとなり、その気づきを丹念に踏みならしていくことで、自分の道を生み出していく。

空想と実相の差異を埋めていくことで、この世界を生きる知恵を身に付けることができるようなる。

身体を使って体験し、そこで感じたことを情報として蓄積させ、その情報をよりよいものに変えていく。

そうすることで、人は自分らしく生きていけるようになるだろう。

自分らしく生きていくには、体験を通じて得た気づきが必要となる。

行動し、そこで得た気づきを踏み台にして次の行動に移していく。

そういった積み重ねによって自分とは何かを知り、自分の道を生み出していけるようになる。

何かを始めなければ何も得ることはない。

しかし、どんなことでも実践していけば必ず気づきが生まれるものであり、その気づきを踏み台にして改善し洗練させていけば、それを知恵に変えることができるようになるだろう。

洗練とは、継続的に気づきを集約させていくことで生まれるものだ。

このため何かを洗練させていくには時間が掛かる。

しかし、あえて時間を掛けて行っていかなければ見えてこないこともある。

しかも、一つの物事を洗練させていけば、その先で必ず真理を見出していけるようになっていく。

そうやって見つけ出した真理は万物に共通している。

この世界はフラクタル構造でできているから、真理の在り方の基本形は同じであるといっていい。

では、真理の基本形とは何のか。

それは愛であり平和であり調和であり喜びといっていい。

我々は、それぞれが異なるルートで愛や平和や調和、喜びといった山頂を目指し人生という山登りをしているといっていいだろう。

日々の困難を乗り越え、ときに楽しみながら歩みを進めていく。

真の愛や平和や調和や喜びは、実際に心を動かしながら歩いていかなければ得ることができない。

だからこそ、この身体を使って実際に行動に移して、丹念に丁寧に一歩一歩歩んでいく必要がある。

そういった作業の中で生命の本質を見つけ出すことができれば、それが宝となるだろう。

宝とは、実践を通じて得た真実である。

実践することで知識を知恵に、知恵を叡智に変えることができる。

我々が目指す真実にたどりつくには、この人生はあまりにも短い。

場合によっては、何を洗練させていくかさえ見つけることができずに人生を終えてしまうこともあるだろう。

だからこそ、早い段階からこの人生で何を洗練させていきたいかを見つける必要があるといっていい。

そういった意味でも、我々大人たちは、次の世代を担う子どもたちが望むこと、やりたいと思うことを実践できるような社会を創り出していかなければならない。

子どもたちの経験する機会を奪うのではなく、大人たちが意図的に子供たちに経験する場を創出していかなければならない。

僕は昭和・平成という２つの時代を経験してきた。

今、この令和という時代を生きているのは、これまで二つの時代でしてきた経験を令和の子どもたちに伝えるためでもある。

二つの時代で経験したことを、この令和の時代に洗練させていく。

きっと僕と同世代を生きてきた人たちは、そういった役目を担っていることだろう。

これまで経験で得た気づきをこの社会に反映させていくことで、我々の使命を果たすことができる。

我々、大人が愛や平和、調和や喜びで生き、それを見本にすることができれば次の世代の人達を生きやすくさせることとなる。

これまで得た気づきを自分のために留めるのではなく、それを次の世代の人たちのために促がしていく。

我々が目覚め、子どもたちに生き方の見本を提示できるようになれば、彼らに生きる希望を与えることができる。

そうやって生まれる気づきの連鎖によって、この先の世界に調和をもたらすことができるようになるだろう。

大人が真理を知らなければ、それを子どもにそれを伝えることができない。

我々、大人たちが実践を通じて自身を洗練させ真理を見出せば、それを次の世代に伝えていけるようになる。

気づきを洗練させていくこと。

それがこの短い人生の中で宝を見つける方法となる。

気づきとともに、この自分を生きること。

それが、命を繋ぐ糧となる。

経験することを諦めてはいけない。

人生に失敗は存在しない。

もし失敗が存在するなら、何もしないでいることだ。

洗練の先にある真理を伝えて生きる、それが人類の進化の糧となる。

時代の転換期を迎えている今、気持ちを定めて生きていく必要がある。

実践し洗練させた真理で生きるとき、誰もが喜びで生きていけるようになることだろう。