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第74回:「喜び」の気分で生きる

今回は、「喜び」の気分で生きる、ということを書いていきます。

私たち人間は気分で生きています。そして、誰もが「いい気分」で過ごしていたいと思っています。また、最近では、「いい気分」で何かをしていると、いい結果が生み出されるということも実証されていたりします。

であるならば、自分の人生の設定を「いい気分」にして、いつでも「いい気分」で過ごせるようにしておけば、人生が楽しいものになるはずです。

そのためにも「いい気分」という「喜び」の状態を初期設定にして、その状態にいつでも戻れるようになれると、生きることそのものを「喜び」にすることができるようになるでしょう。

気分が人生を創っている

快い睡眠が取れた朝は、その日一日を楽しく始めることができます。しかし、よい睡眠を得ることができずに、重い気持ちで始まった一日は、どことなく憂鬱な気持ちで過ごすことになります。

また快い気持ちで過ごしていると、一つひとつの行動が軽快になっていき、その日のタスクをスムーズにこなしていけるようになります。

その一方で憂鬱な気持ちでいると行動そのものが重くなってしまい、何かをするにしても効率が悪くなってしまったりします。

もちろん、目覚めのよい朝を迎えることができても、日中に気分が悪くなるような出来事に遭遇することもあるでしょう。

しかし、そういったときでも気分の悪さを引きずることなく、気分を変えて快い状態に戻ることができると心地よい気分のままで一日を終えることができたりします。

人生もこういったことと一緒で、快い睡眠が取れた日の朝のような気分で生生き、何かあってもすぐに気分を切り替えていけるようになると、フットワークの軽い人生を歩んでいけるようになります。

そこで、どんなことがあっても「快い睡眠が取れた日の朝」の感覚に戻れるような習慣を持てるようにできると、日々の生活だけでなく人生そのものを軽快で楽しいものにすることができるようなるでしょう。

私たちの人生は「気分」で創られているものであり、相対的に「よい気分」で過ごすことができれば、生きることそのものが楽しくなっていくものです。

「気分」はいつでも自分で創るものであり、周りの出来事に影響を受けて「気分」を害することがあったとしても、それを立て直すか立て直さないかは、結局のところは自分次第なのです。

「過去」にとらわれると悪循環が生まれる

私は学生時代サッカーをしていましたが、試合に出て上手くいったときとそうでないときの違いがありました。

たとえば、試合中にミスをしてそれが失点につながってしまったりすると、ずっとそのことを考えながらプレーをしてしまい、試合に集中できずに同じようなミスをしまうということがありました。

こういった試合中のミスを考えながらプレーをしていたときが上手くいかなかった場合です。

反対に、試合中に失点に繋がるようなミスをしてしまっても、気持ちを切り替えて集中することができたときは、試合の勝ち負けとは関係なく達成感を感じることができたりしました。

この上手くいった場合とそうでない場合の違いは何かというと、気持ちの切り替えができたことで、気持ちを「今」に向けられたかどうかの違いだったりします。

試合中は現在進行形であり「今」の連続です。しかし、そんな「今」の連続の中で「過去」の失敗を考えていたりすると、当然、試合に集中できていないのでいい結果を得ることはできません。

サッカーの試合中は、その時々の状況をよく視て判断し、その状況に応じたプレーをすることが大切であるため「今」に頭を働かせていなければならないので「集中」することが大切です。

つまり、「今」にいることができるかどうかが達成感を得られるかどうかの分かれ目になるわけであり、この「今」をどう過ごすかが重要になってくるものです。

このことを人生に当てはめるならば、「今」という時間を「心地よさ」や「楽しさ」、「夢中になる」というような「喜び」の感情を持って生きることができるようになると充実感や達成感を持って過ごせるようになるでしょう。

そういった意味でも意識をいかに「今」に保てるようにすることが大切であり、どんなことがあっても気持ちを「喜び」の状態に繋げていくことができるようになると、人生がポジティブなものに変化し、やがて目の前に現れる出来事もポジティブなものに変わっていくものです。

「気分」は力づくで変える

ひとつの思考にとらわれていたりすると、目の前のことが見えなくなってしまい、していることが中途半端なものになってしまうものです。

また、ひとつの思考にとらわれていたりすると、その思考と似たような出来事を引き寄せてしまったりするものです。

イライラしているときに車を運転していると、普段は混まない道でも渋滞していたり、駐車しようとしてもコインパーキングの「空き」を見つけることができずに、駐車場を探すだけでも時間がかかってしまったりします。

しかし、いい気分でいると渋滞に会うこともなく、タイミングよく目的地に近い場所に駐車スペースを見つけることができるようになったりするものです。

こういったことは、生活の中で頻繁に起こっているため、もし人生の流れをスムーズにしたいと思うのであれば、気分よく過ごしていたほうが「得」だったりします。

では、思考のループにはまってしまった場合どうやって脱出すればいいかというと、強引に気分を変える必要があったりします。

格闘技の試合中に気持ちが揺らいでいる選手にコーチが喝を入れたりすることがありますが、この喝は弱気になっている選手の気分を変えるためにしていて、コーチが喝をいれることで選手は意識が「今」に戻るようになります。

こういったことと同じで、悪い思考のループにはまってしまったときは、自分の気持ちに「喝」を入れるように、力づくで「今」に戻せるようにする必要があったりします。

では、こういった力づくで「今」に気持ちを戻すアクションはどんなことをすればいいかというと、気持ちをスッキリさせることをすればよかったりします。

というのも、人は「喝」を入れられると、気持ちがスッキリするからです。そこで、気持ちがスッキリする行為をいくつか挙げてみます。

・掃除
・音楽を聴く
・昼寝をする
・美味しいものを食べる
・お笑い番組を見る
・夢中になれることをする

ここにあげた例は、私の「喝」の入れ方だったりしますが、たとえばジョギングをするとか、映画を観るとかでもよく、結果的に思考のループを分断し、気持ちをスッキリさせることができれば、それは何でもよかったりします。

そして、この「気持ちがスッキリする」という感覚は、心地よい睡眠が取れた朝の快感状態に戻すことであり、どんなときでも「スッキリ感」を再現できるようになると、人生そのものがスッキリとしていくものです。

「喜び」は訓練で得る

普段の意識を「喜び」の状態に保つには訓練が必要です。なぜかというと、同じことを考え続けてしまうという思考のループは、無意識の内に習慣化されてしまったことだからです。

幼い子供は、気持ちの切り替えがすぐできるものであり、誰でも子どもの頃は、すぐに気持ちの切り替えができていたものです。しかし、成長に伴って思考する時間が多くなると、気持ちの切り替えができなくなってしまうものです。

そこで、一度出来上がってしまった習慣を変えるには訓練が必要であり、一定期間訓練をし続けることで、かつて子どもの頃に持っていたような、気持ちの切り替えの速さを習得できるようになっていきます。

では、どのようにしてその訓練をすればいいかというと、先ほどあげたスッキリするようなことをしたり、「喜び」を感じられるようなことを意識してするということだったりします。

思考のループは、そのほとんどはネガティブなことについてなので、そのネガティブな思いを相殺できるように、「力づく」で止める必要があったりします。

そして、この「力づく」というのが訓練の意味であり、自分自身に喝を入れ気持ちの切り替えができるようにしていくと、習慣を変えることができるようになっていくことでしょう。

習慣が変わると生き方も変わる

日々の生活を心地よい朝のスッキリ感で生きていけるようになると、執着がなくなっていきます。またそういったスッキリ感は、素早い判断を可能にさせます。

さらにこのスッキリ感で生きていると、風を感じたり太陽の陽射しを味わえるようになったりします。こういった「スッキリ感」どこから生まれてくるかというと「今」を感じることができているからです。

「今」を感じることができているとき思考が今にあるため、過去のことに思考を巡らせるようなモヤモヤ感がありません。人が過去の何かを思い出すときは、その大半が上手くいかなかったことや後悔だったりするものであり、そういったことは延々と考え続けられるものです。

その一方で、過去に上手くいったことは、その体験の中で達成感を得ることができていて完結できているため、すぐに思考が止むものなのです。

したがって、ネガティブな思考のループにはまっていると感じたなら、すぐに「心地よい朝の爽快感」を得られるような訓練をし、思考のループという習慣を手放せるようになると、スッキリとした人生を歩んでいけるようになるでしょう。

冒頭にも書きましたが、気分は自分で作るものであり、自分で気分をつくっていかないと、人生そのものが受け身になってしまいます。

このため、人生を主体的に生きていくためには、意図すればすぐにでも「喜び」の気分を味わえられるようにしていくことが大切だったりします。

自分の世界は自分で創るものです。そのためにも「喜び」の気分を自分で創って積み上げていくことが欠かせないといっていいでしょう。



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