アイアム藁の家Lover in JAPAN
昔から、何故か稲刈りの後の「藁の家」が好きだった。
かわいいからなのか、美しいからなのか、仕事を感じるからなのか。
自身のタイムライン上でその捉え方や価値観が変わっていっているのかもしれないが、今でも「藁の家」に遭遇するとじっと立ち止まって見てしまう。小学生になるかならないかの時は、この中には絶対小人が住んでいるはずだと思って1つづつ中を覗いてみたこともある。
高校の時、部活の遠征で南部と反対側の津軽地方に赴いた時には本当に驚いた、稲刈り後の田んぼに「藁の家」が無いのだ。
無いばかりか、野蛮な感じで棒に刺してあったりして
ナマハゲが沢山並んで今にもこちらに向かってきそうな恐怖心さえ覚え「やっぱり津軽衆はおそろしない!(怖い)」と思ったものだ。
就職して群馬に行った時にも異国かと思うくらいの稲藁の壁だった。
まさに壁!下に隙間あるけど!
こんな干し方があるのか!と驚いた俺は何十年か掛けて地方の稲藁干しの写真を集め本を出してやろうと密かに目論んだものだったが、そんなことはとうの昔に先人達が気づいていて本を書いた人も既に存在したのであった。
いやまいった、日本どころか韓国はアフガンまで30年かけて取材をしてある。この本を見つけた時俺のライフワークが1つ減ったなと思ったが、手元にあった写真は8枚くらいだったのでそんなに本気じゃ無かったのかもしれない。
ツアーで地方に行っても二日酔いで撮影どころじゃない日もあったりしたので、本当におれはどうしようもないやつだなと反省している。
SDGsとかで全世界盛り上がってきているので、再び藁の価値を再評価する気運もあり、家にも使おうよとかいうことを推進する団体もあり
まあ減反政策直撃農家の長男として生きてきた身としては複雑な思いもあるが、藁ってほんとうにいいもんですね。
神(の依代)にもなるし、家畜の餌にもなるし、寝床にもなるし、屋根にもなるし納豆だって作れちゃうしカツヲも焼けるし危険物にもなるんだからすごいねほんと。上手いこと何かと交換していけば大富豪にさえなれる可能性もある。
五寸釘とセットにすれば1600円くらいで売れちゃったりするから、この冬の内職にどうですか。藁が身近にある方。
これもすごい