ヒトは、変身する生き物だ。
変化とは、何を基準にはかるのでしょうか。
過去の状態や思考を基準にして、
外見や内面に違いが生まれたときでしょうか。
そもそも、
ヒトは変化をするべきなのでしょうか。
変化できない生き物は滅ぶのでしょうか。
変化の激しいこの時代に、私たちは、
どのように関わっていけばよいのでしょうか。
「変化することについて考えてみる」
このきっかけをくれたのは、
素敵な漫画作品との出会いでした。
漫画の神様、手塚治虫先生の作品。
1974年〜1976年に、
月刊少年マガジンで連載された作品です。
メタモルフォーゼ(変身)をテーマに、
全7話からなる短編が収録されています。
値段もお手頃だったので、
暇つぶし程度に考えて購入しました。
はい。
なめてました。
手塚先生、面白い…!
絵のタッチや童話風の仕上げにより、
全体的にマイルドな短編集です。
ただ、
本質として考えさせる部分は残っており、
ウィットに富んでいて「ゾクッ」とします。
こんな話が少年誌で読めていたら、
子供のころの私はどう感じたのだろう?
明日の通勤のお供に、ぜひご覧ください!
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簡単なあらすじです。
ネタバレのないよう書いていますので、
ご安心くださいませ。
第1話『ザムザ復活』
生物の絶滅を防ぐために出した答え。それは、生きる価値のない罪人を、別の生き物に変身させることだった。
第2話『べんけいと牛若』
図体は大きいのに、可愛いものが好き。このギャップをバカにされていたが、ある事件をきっかけに、精神的に変わっていく。
第3話『大将軍 森に行く』
戦時中、死にかけた大将軍はさびれた村に辿り着く。村では2人の少年少女に助けられ、大将軍の心が少しづつ変化する。
第4話『すべていつわりの家』
人類滅亡の夢ばかり見る少年。外に出るなという両親。今までの日常が、ある事実とともに崩れ去っていく。
第5話『ウォビット』
ここは人狼に苦しむ世界。人が狼に変身するのは満月の夜。悲しき運命に争う、ある男の物語。
第6話『聖なる広場の物語』
鳥たちの世界には、強くて大きい「主」がいる。主は言う。聖なる広場の砂をあびると、強く変身できるのだと。聖なる広場の砂とは一体…
第7話『おさけのひょう六』
ひょう六は踊りが大好き。この踊り、少しクセがありまして。立場や環境がどれだけ変わっても、変わらない心がある。
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