マインドフルネス(Mindfullness)って何?
" マインドフルネス " という言葉をご存知でしょうか?
私自身は、Google社が企画会議などの前に ” 瞑想 “ を取り入れた…みたいなぼんやりした情報で認識していました…
その後、ヨガをはじめた際に “ マインドフルネス “ という言葉に出会い、出勤前に心をリセットするために “ 瞑想 “ を取り入れたことがきっかけで、先日 “ マインドフルネススペシャリスト " 認定をいただくまでになりました。
今回は、心身ケア サロン でも取り入れている “ マインドフルネス “ について、少しずつ整理していきたいと思います。
とても奥深いものですので、実践しながら学びを深めていきたいと思います。
より深い内容については、専門的な方々にお譲りしたいと思っております。
ご理解いただけると幸いです。
◾️そもそも “ マインドフルネス “ って何?
“ マインドフルネス “ = “ ただ目の前のことに集中する心の状態 “
“ マインドネス “ = “ 瞑想法 “ という “ 行為 “ ではなく、” 心の状態 “ を表しています。" 瞑想 " は、マインドフルネスの状態でいるためのトレーニングとして用いられています。
近年の科学的な研究で
マインドフルネスの状態になると、脳の疲労が減って集中力や創造力、幸福感などが上がることが、明らかになってきています。
◾️マインドフルネスの始まり
ブッダが弟子に伝えた説法の一つ「八正道」の7番目「正念」を英語にしたもの
▶︎ 八正道って?
仏教は " 苦悩 " を認識し理解することで、それを克服する道筋を示します。
その道筋が " 八正道 " であり、仏教の教えの核心をなす道徳的、精神的な指針としています。
仏教の基本原則:苦の原因と解消方法
仏教の基本的な教えの一つに、" 四諦(したい) " という四つの真理を表しています。▶︎ 諦=真理や悟り
▶︎ 四諦
苦諦(くたい:人生は苦である)
集諦(しゅうたい:苦の原因は無知と欲望)
滅諦(めったい:苦を絶つ方法)
道諦(どうたい:苦から解放される道)
「苦」の原因と解消方法を理解することが、人生の苦しみを乗り越える一助となり、苦の原因は、「自身の無知」と「欲望」にあると、仏教は教えています。
そして、その 苦しみを解消するための道 を、八つの「正しい」または「適切な」道 =(八正道)として示しています。
▶︎ 八正道
1.正見 (right view) :正しく見る
事実を認識し、生命、苦悩、そしてその原因を深く理解する
2.正思 (right intention) :正しく考える
自分自身の思考や感情を自覚し、それらが行動や結果にどのように影響を及ぼすかを理解する
3.正語 (right speech) :正しく話す
優しさと誠実さで言葉を選び、他人を傷つける言葉や無意味な会話を避ける
4.正業 (right action) :正しく行動する
他人に害を与える行動を避け、寛容、理解、そして慈悲に基づいて行動する
5.正命 (right livelihood) :正しく生活する
他人や社会、環境を尊重する形で、誠実に生活を営む
6.正精進 (right effort) :正しく努力する
物事を改善し、自己を発展させるための持続的な努力と、自己の成長と進化を適応する意欲
7.正念 (right mindfulness) :正しく意識する
自分自身の思考、感情、感覚を認識し、現在の瞬間を完全に生きる
8.正定 (right concentration) :正しく心を整える
深い瞑想と内的な平和を通じて、心の混乱を落ち着かせ、心を一点に集中させる
▶︎ 参考
八正道(はっしょうどう)の重要性とは? 人間の苦悩からの脱却法
八つのうち、一つでも行動すれば、ほかの七つもおのずと動き始めるという意味で車輪のように描かれています。
" 苦悩 " は、人生におけるさまざまな困難や状況(病気や怪我、孤独、愛する人との別れなど)によって引き起こされます。
それは、一時的なものである場合もありますが、同時にしばしば人生の一部でもあり、自己理解や成長の機会となりうる場合もあります。
「正念」と「正定」は、現在の瞬間に意識を集中し、現実を明確に理解することに努め、自己と世界への認識を変えていくことで、苦しみから解放する教えです。
マインドフルネスは、自分の思考、感情、体験を認識し、反応を選択する能力を向上させるだけでなく、人間の経験をより深く理解する手段でもあります。
改めて
▶︎ マインドフルネス=ただ目の前のことに集中する心の状態
◾️マインドフルネス実践の目的
実践している分野により異なります。
▶︎ 信仰: ブッダの教えの実践
▶︎ 医療: 疾患の治療(ストレス低減、回復力アップ)
1979年:分子生物学者ジョン・ガバットジン博士が、慢性疼痛や慢性ストレスへの対処を目的に「マインドフルネス・ストレス低減法」Mindfulness-based stress reduction:MBSRを開発
1990年代:ツインデル・シーガル博士が、うつ病の治療のために「マインドフルネス認知療法」 Mindfulness-based cognitive therapy:MBCT)へと展開
▶︎ ビジネス:能力開発(集中力、作業効率、クリエイティビティ、EQのアップ)
2007年:チャディー・メン・タンが、リーダーシップを発揮する人材を開発するプログラムSearch Inside Yourself(SIY)を開発
◾️マインドフルネスが必要とされる理由
それは、多くの方の " 心身が疲れている " からです。
マインドフルネスの状態になると、雑念がなくなり、脳がスッキリします。この心地よさは、多くの方が潜在的に求めているのではないかと思います。
多くの方が疲れている大きな理由は、社会の変化に伴ったものといえると思います。
▶︎マルチタスク型社会
現代の社会は、グローバル化による競争の激化で、常に生産性アップが求められている状況です。そのため、一つの仕事にじっくり時間をかけて取り組むことが難しく、複数の案件を効率的にこなすマルチタスク型であることが望まれる環境にあります。
▶︎情報過多社会
テクノロジーの発達により、スマホでの情報検索・コミュニケーション、外出先でもパソコンを使い仕事ができるようになったため、脳は常に大量の情報の同時処理に追われており、常に疲労困憊している状況といえます。
◾️現代社会は、幸せを犠牲にしている??
マインドフルネスの状態は、幸福度が上がる。
マインドワンダリングの状態は、幸福度が下がる。
▶︎ ハーバード大学のキリングスワース博士の研究
要約
人は、起きている時間の 46.9%を過去に起こった出来事、将来起こるかもしれない出来事、あるいはまったく起こらないかもしれない出来事について熟考することに多くの時間を費やし、思考が彷徨うことが人間の脳のデフォルトの動作モードといわれています。
キリングワース氏の指摘によれば、不幸が気を散らす原因ではなく、逆に気が散っていることが不幸につながる可能性がある。心がさまよっている(マインドワンダリング)かどうかは、幸福度の重要な指標であり、過去や未来の出来事に思いを巡らすことで認知能力が向上する一方で、感情面が犠牲になると述べています。
参考:米ハーバード大学の研究者らが米科学誌 Science に発表した論文
Matthew A. Killingsworth and Daniel T. Gilbert. A Wandering Mind Is an Unhappy Mind : 12 NOVEMBER 2010 VOL 330 SCIENCE
▶︎ 私見ですが、感情面が幸せを感じるには、とても大切だと考えています。
◾️マインドワンダリング??
▶︎ " マインドワンダリング " = " 目の前のこととは全然関係のないことを考えて、「心がさまよっている状態」 "
先ほど紹介した研究にあるように、起きている時間の約47%はこのような状態にあります。
これはマルチタスク型社会やテクノロジーの発展による情報過多の状況も、心が集中できない要因の一つとなっています。スマホにSNSの着信などがあれば、どうしても気になってスマホを見てしまいますよね。
マインドワンダリングは、何かをしている際に別のことが気になってしまうためパフォーマンスが低下し、ストレスがたまりやすい状態になるといわれています。
このストレスの原因は、心がさまよい取りとめのない不安が無意識に広がり、さらにその原因が不明瞭であることに起因しています。
この現象は誰にでも起こりうるものであり、ストレスやうつ状態を引き起こす可能性もあります。
▶︎ でも、マインドワンダリングの状態は、「危機への備え」と「情報の整理」にとても大切な状態です。
マインドワンダリングって何? 執筆中です…
◾️さいごに
心身ケア サロンでは
呼吸瞑想(マインドフルネス)を取り入れたリラクゼーションで
” マインドワンダリングの状態 ” から解き放ち、 “ あなたのことだけに集中する時間と空間 ” (自分時間)を大切にしております。
日頃の心身の疲れをリセットして、” 幸せ “ を身近に感じませんか?
▶︎ 幸せは、あなたの周りにたくさんあります。
きっと気づけていないだけで
次は、呼吸瞑想について整理していきます!
▶︎ 呼吸と自律神経も密接な関係!?
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