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私の見てきた不登校生の原因をまとめてみます。【親の心構え】


たぶんもう、今後は不登校生になる人物と関わる事はないだろう。今のクライアントが最後になるんだからということで、私なりの見解をまとめておこうと思いました。

今では情報はあちこちに溢れているのでご存じとは思いますが、不登校の原因になるものは幾つもの要因が重なっています。ただ、不登校の原因となるものには大きく分けると2つになります。

1つは家庭に問題があり。もう1つは学校に問題があり。言ってしまえばこの2つのみです。他の要因というのはこの2つの中に様々な形で存在するものです。そして、どちらかにしか問題がないということでもありません。

ただ、子どもが学校へ行かなくなる割合としては、7・8割がたは家庭に問題がありの方になります。学校に問題があるとするなら、その大半はいじめなどの学校内でのトラブルになります。

でも、その学校内でのトラブルですが、子供が社会人となって成長していく過程においては避けられないものであり、そのトラブルがあった時に、家庭内での親子関係がとても重要になってきます。

親が子どもの事をどれだけ把握して、どれだけその痛みに共感して、愛情と良きアドバイスを与えられるのか。不登校問題を解決するのはここが一番重要になるからです。


親子関係がとても良好で、お子さんが学校の事や友人の事を何でも話してくるようなら、親の愛情はきちんと届いていると思います。こういった子は、多少の学校内でのトラブルは、親はいつでも自分の味方でいてくれるという気持ちがありますから、そうそう不登校にはなりません。

ただ時に、そうではあっても子どもとは意外に親に対して気を使っているものです。何でも話しているように見えて実は親の顔色を窺っていたりもします。


なので、普段から親子関係が悪くて不登校へ。。というのでしたらハッキリと分かりやすいのですが、そうではない状態から突然学校へ行かなくなる。これが起こると親にとっては多大にショックを受けて、どうしたら良いのかが分からなくなるようです。

突然不登校になれば、どうして?と思いますし、間違って子どもを責めるかもしれません。勉強の遅れも気になると思いますし、子どもの将来ですとか周囲の目も気にするかと思います。

けれど、ここで急いで普段の登校に戻そうとしても逆効果ですし、むしろ親子でゆっくり楽しめる時間を取った方が良いと思います。気持ちは分からなくもないですが、ここで親が動揺していたところでその感情は子どもには確実に伝わっています。

子どもにとってそんな時に頼れる大人というのは実の親でしかありません。
お子さんが心から頼っているのは親であって、精神科医でもなければカウンセラーでもない。
ここをよく親御さんには心に留めておいて欲しいと思います。


お子さんが不登校となった時に親が一番に気を付けなくてはならない事。それは、その状態になった子どもから目を逸らさない。逃げない。受け入れる事です。自分が生み出した自分の子どもなんだから、それが出来るはずです。自分の子どもを信じてあげること。

こんな時にやりがちなことですが、不登校の原因探しをネットに求めてネットの情報をうのみにしていませんか?私も調べた事はありますが、それを見ると、何とか期。。とか載っていて、初めはこんな状態で、次にこの期間はこの状態で。。などと載っていたりします。

こんな統計学的なものをうのみにしていたら、不登校を余計に複雑化するだけですよ。あくまでも親御さんがお子さんの気持ちや環境をよく見てあげて、一緒にどうしていったら良いかを一緒に考えてあげるのが、この問題を解決できる最上の方法です。

お子さんの『行きたくない』という気持ちを先に受け入れて、その気持ちに寄り添って、一緒にどうしていけば良いかを考えていく。これが親のする事でこれが親の愛情です。

子どもも大人もそうですが、人はロボットではありません。十人十色です。100人いれば100通りの性質があるんです。だからこそ、そのお子さんの身の上のトラブルを真っ先に他に預けるよりかは、生まれてきてからずっと近くで見てきたはずの親が一番親身になることが大切なことになります。この方がお子さんも安心しますよ。

ただ、そうであっても親子関係が上手くいかない。なかなか愛情が上手く伝わらない。上手く話せない。どうしてもそうなるようなら第三者を入れてみてください。私はここでも絶対に精神科はお勧めしません。せめてカウンセラーを入れてみるくらいですね。

不登校の原因が、お子さんの心の不安定さに問題がある場合は、親からの愛情を一番に欲しがっていますから、親は動揺せずにどっしりと構えて、お子さんの気持ちに寄り添うようにしてみてください。


たとえ不登校の状態でも、それすら親子で一緒に楽しむこと。それができて、その中で親なりのアドバイスができればベストだと思います。

親子関係が上手くいかなくなるのは、心配のし過ぎか過干渉・相手をしなさすぎ・子どもをコントロールしようとする。この辺かと思われます。

上手く親の愛情が伝わっている関係が良いところは、子どもの気持ちを尊重している。子どもがして欲しくないところにまで手を出さない。子どもが自分だけでは出来ないところ、してほしいところに手を貸してあげている。こんな感じですね。

実は、不登校原因のほとんどは家庭に問題があるのです。その中でも親子関係が一番です。

不登校になったお子さんを持つ親の心情は、例えるならデフレスパイラル状態でとても大変です。関わってみて驚いた事ですが、右も左も判らない状態にいました。色々と親御さんなりにお子さんに対して関わり方を試していたようですが、もう手の打ちようがない。どうしたらよいのか判らない。道に完全に迷っていて、頭と心の整理や優先順位も判らない。そんな状態を目の当たりにしました。

親がこの状態では全く解決とはならないので、私がしたことは先に親の話をじっくり聞くことです。それは何時間でも何回にも及びました。カウンセラーは子どもと話す前にここを先にやっておかないと、これから先のお子さんの為にもよくありません。

子どもが不登校となり、子どもをカウンセラーと話をさせたい親御さんは多いかと思いますが、子どもが望んでいる話し相手は親であって他人ではありません。なので、先に親御さん自身の心と頭の整理をして腹を決めて頂かないと、下手をすると親子関係まで悪化させるかも知れません。

ですので、先に親御さんの気持ちを整理するために親だけがカウンセリングしてもらうのはお勧めします。

ですがここでも精神科はやめてください。たとえそのカウンセラーに勧められてもです。

私はその不登校を通じて、親子それぞれに何か心に残るものがあれば良いと考えています。私もそういった方々に縁をして学ばせていただいたものが多々あります。関わったのはほんの一時ですが、親子関係も通じるようになり無事に進学されていきました。

進学後にもまた色々とあるようですが、以前とは違った親子の姿を見せてくれています。

今度は別の記事で、不登校が心の不安定さではなく、他に原因があったものをまとめてみようと思います。


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