ブータン回想録④日本人は世界のリーダー
ブータン人に日本のイメージを尋ねたことがありました。
すると、
「日本はアジアの真のリーダー、世界のリーダーだ」
という返答をたくさんもらったのを覚えています。
理由を聞くと、
「日本は世界の開発途上国に惜しみなく支援しているから」
「日本のアニメ、芸術、スポーツは世界を牽引しているから」
「日本人の仕事スタイルは正確・丁寧・真摯だから」
など、様々な答えが返ってきました。
その中でも、特に印象的だったのが
「日本人は我々のことをよく理解してくれるから」というものでした。
有難いことに、僕自身もブータン人の教え子たちから
「シンペイ先生は日本人なのに、生徒一人一人のことをよく分かってくれている」
と言われたことがあります。何とも嬉しい限りです。
なぜ日本人は異なる国、異なる文化の人間に対して理解があるのかを考えた時に、1つの考えに辿り着きました。
それは、日本人が「内なる多様性」を持っているということです。
日本人は単一民族に見られがちですが、実は世界でも例を見ないくらい遺伝子に多様性が見られます。
我々は人類発祥のアフリカ中南部、北東アフリカ、東南アジア、東アジア、チベットなどの遺伝子を持ち合わせているそうです。
アフリカで発祥した人類がより豊かな土地を求めたり、自然信仰の中心である太陽の昇る方角に移動したり、古代・中世に栄えたシルクロードを通ったりして様々な遺伝子を持つグループが日本まで到達したと考えられています。
日本という国の名前が「日の本(ひのもと)」と言われるくらいですから、当時地球が平らだと思われていた時代、日本が東の果て、日出ずる国だと考えられていたのでしょう。
そして、行き着いた先は自然豊かで食材も豊富な場所。元々居住していたグループと同化しながら定住していったに違いありません。
そこからさらに、一部の冒険的な人間はアリューシャン列島経由で北米、中米、南米へと渡り、遺伝子をさらに世界に広げていったのでしょう。
このような経緯で、日本が多くの人種・民族の最終目的地となり、我々が多様な遺伝子を持つに至ったと考えられています。
ということは、我々は直接経験せずとも、我々の遺伝子にそれぞれのグループの記憶が刻まれていることになります。
となれば、我々は生物の本能として遺伝子を活性化させ、それぞれの記憶を呼び覚まそうとするはずです。
その行為が「異なる国や文化の人たちを理解する」という行為に、自然とつながっていくのではないでしょうか。
そして、既に内側に記憶を持っているので、それを思い出そうとするだけで、実際に理解できるんだと思います。
チベット民族の多いブータン人も、日本人と同じ遺伝子を持っているので、僕がブータン人の子どもたちを理解できたというのも頷けます。
このような理由から、世界各地の遺伝子を持っている日本人が、それぞれの国の歴史、文化、人々の心を理解し、調和的に世界のリーダーになっていくというストーリーは、とても説得力があると思っています。
そして僕自身も、内に眠れる世界各地の遺伝子を活性化していきたいと考えています😀
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