見出し画像

大事にします【短歌12首】

営みを止めないために手作業で生活をする まっしろい空


昼日向さらっと行こう銀行へそして実家へ買い物もして


歌は歌 聴けば聴くほどかなしくて季節をこえてあなたにとどく


懐かしさ漂うメロディ口ずさむすべては新譜だったメロディを


頼りなくか細い両手 からっ風 もう少しだけ強くなりたい


変わってくわたしから目を逸らさずにいついつまでも鏡を磨く


待つほどに時が豊かになってゆく 明日の手紙は明日あした書かれる


やわらかい言葉が届くそのたびに綻んでゆく気持ち、ぬくもり


友だちと楽しく話せなくなってまた新しい日々
のはじまり


流氷を眺めに出掛けたくなった 誰とも分かちあえそうにない


さびしさは埋め合わせできないですが君を大事に大事にします


居るだけで脛が冷えてくこの部屋の窓から君と月を見上げて



○○○○○○○○

 読んでいただき、ありがとうございました。