いっぱいの幸せ
緊急事態が明けて、明けましておめでとうございます。またいつ事態が急変するかわかりませんが、とりあえず制限付きとはいえお酒の提供ができる事で、お店もお客様もジンワリとアルコールに身を任せて、目を細める瞬間を共有しているのではないでしょうか。
その一杯が、数カ月の閉塞感を氷と共にゆるゆる溶かして、お腹いっぱいに広がる時間、一緒にたわいもない会話をしながら過ごす時、人と何かを共有できる時間のありがたみも、五臓六腑に染み渡ります。
また、最近富にお酒が飲める事、ご飯をお腹いっぱいに食べられる事のありがたみも感じます。内臓疾患は、生き物としての幸せな時間の大半を奪って、考え方や精神世界の健全さも奪います。
突然ですが、知ってる人は知っている『はたらく細胞』という漫画、アニメをご存知でしょうか。
体の細胞を擬人化し、体内に起こる様々な現象、トラブルなどがわかりやすく、愛しさを込めて描かれており、それを観てからというもの、タバコやアルコールや乳酸菌など、何かを体内に接種したときに、内部で何が起きているかを、より具体的にイメージ化しながら考えるようになりました。今、赤血球が酸素を持って血管を走り回りながら、スプリンクラーでアルコールを浴びて、この後肝臓へクリーニングへいって肝細胞さんにアセトアルデヒドを抜いてもらうのだな、、とか。
ご存知でない方は、ぜひNetflixやAmazon primeなどで、ご一見下さい。自分の身体が、細胞が愛しくなり、健気な細胞達に負担を与えないよう健康により配慮したくなる事間違いなしです。ちなみに、『はたらく細胞』『はたらく細胞-Black-』とあります。Blackは、大人向けで、何だか身につまされます。これはストレスまみれのチョッピリ(いや大分)くたびれた男性の体の中のお話ですが、ぜひキャリアウーマン編とか観てみたいと思いました。
癌細胞の成り立ちや、どうやって進行して行くかなども描かれていて、退院後のリハビリ中にNetflix三昧していた頃、たまたまこのアニメと出会い、一気見して、心から自分の身体に謝りたくなりました。
コロナという感染症で世界が変わってしまって、得た休息の時間に、見つけた一つの幸せ。自分を労わりながら、人と関わり、関わり方についてもより深く考え、何を大切にして、何を諦めるのか、どうしたら心地よい共生関係を築けるのか、考えに考えた先に一回転したシンプルなイズベスト、自分でも自覚できていなかった、本来心から求めていたものが何なのかを、トコトン探究できる、贅沢な時間を、今まさに過ごさせていただいております。
いっぱいの幸せが詰まった、一杯。いただきました。浴びるのではなく、沁みるお酒を心地よい空間で、ほろほろといただける幸せに感謝。
2杯目もおいしかったです。
写真:喫茶とバー SUN & EACH サン&イーチ
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