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「油」 正しい油の選び方、油の重要性、健康効果など。

ホンモノの調味料シリーズ、今回は「油」です。

油は調味料とはいえないですが、炒め物や揚げ物、サラダのドレッシングなど、料理には調味料と同じくらいよく使うのが食用油です。

昨今の健康ブームでは、あの油が良いとかあの油が危険だというような情報が頻繁に飛び交っています。

身体に良い油ってどんな油?

健康と油の関係、選ぶべき油、食用油の真相、おすすめの油について詳しくお話します!


身体には「油」が必要不可欠

油といえば三大栄養素のひとつである「脂質」ですね。「脂質」と聞くと、カロリーが高いので摂りすぎると太るとか、コレステロールが上がるとか、メタボになるとか、そういったマイナスイメージが強いかもしれません。

たしかに脂質を摂りすぎると肥満を招き、肥満から生活習慣病につながります。しかし、脂質は身体のエネルギー源になったり、身体を作る細胞や身体を維持するホルモンの材料となる重要な栄養素であり、身体にとって必要不可欠なものなのです。

脂質=太るというわけではない

脂質をとると太るという概念は、実は間違っている部分もあります。

たしかに脂質は、1gあたり約4kcalであるタンパク質や糖質に比べると、1gあたり約9kcalなので高カロリーです。しかし脂質は糖質に比べると、体内で有効に活用される栄養素なのです。

糖質は身体や脳のエネルギー源になりますが、摂りすぎて余った分は中性脂肪になり身体に蓄積されます。しかも、余った糖質は身体の中でタンパク質と結びついてタンパク質が変性し、AGEs(糖化最終生成物)という老化物質を生成する「糖化」を引き起こします。

昨今、糖質の摂りすぎに警鐘がならされているのはこの「糖化」による身体のさまざまな機能低下が理由です。

一方、脂質は糖質と違い、エネルギー源になるだけでなく細胞の材料やホルモンの材料として利用されます。人間の身体は約60兆個の細胞で出来ており、脂質はその細胞の外壁ともいえる需要な役割をする細胞膜を作る材料となるのです。

また、女性ホルモンや成長ホルモンや副腎皮質ホルモンなどの材料になったり、タンパク質の吸収を高める、脂溶性ビタミンの吸収を高める、糖質の吸収を緩やかにするなどの働きをします。人間の脳の60%は脂質だともいわれています。

脂質は体内に摂りこまれるとエネルギー源になる中性脂肪になり、それが脂肪酸に分解され、その後さらに遊離脂肪酸となり血中に放たれます。血液中の遊離脂肪酸は体中をまわってエネルギーを必要とする組織に取り込まれ、余った分は再び中性脂肪になり脂肪細胞に蓄えられます。そして蓄えられた中性脂肪はまた遊離脂肪酸となり、エネルギーが不足している組織に利用されます。

このように、脂質は体内でどんどん燃焼し、有効活用されるのです。

ここまで来ると、脂質よりむしろ糖質のほうが太りやすく、摂りすぎると身体に害があり、体内で有効活用される脂質のほうが太りにくいということが理解できるかと思います。

 

コレステロール値は多少高くても良い

更年期をすぎた女性は特に、コレステロール値が高くなって、病院で指摘されることが多いかと思います。病院での血液検査でコレステロール値が高いという結果が出て、医者から注意をうけるので、コレステロール値が高いとだめなんだ!と思いがちですが、実際はそうでもないようです。

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