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短歌:秋の夜長に

窓の外秋の虫たち揃い踏み深夜も続くライブ聴き入る/銀猫
まどのそとあきのむしたちそろいぶみしんやもつづくらいぶききいる

 庭に面した一階の部屋で寝ているので、秋の夜は虫たちの演奏がよく聞こえます。虫には詳しくないので(というか、むしろ苦手)声を聞き分けられないのですが、カンタンの声が優勢に思えます。カンタンは、子どもの頃から草むらによく隠れていて、虫が平気だった時分は、懐中電灯を持って虫取りに行ったものです。

 日本人はその歴史の中で、虫の声を風流や雅に捉えるように脳が進化したそうですが、そのような風習のない文化圏の人間は、虫の声を雑音として捉えるそうです。そんな話を本で読んだ記憶があります。
 わたしは、虫の声を雑音とは思わない文化で育って、よかったと思っています。

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