見出し画像

短歌:思い出の条件

消えちゃうとわかってるから思い出になるんだよ って泣かせるつもり?/銀猫
きえちゃうとわかってるからおもいでになるんだよ ってなかせるつもり?

 季節外れですが、子どもの頃に作った雪だるまのことを思い出しました。

 家から少し遠い(子供から見れば)公園で、当時の人生最大の雪だるまを作りました。家に持って帰って家族に見せたかったのですが、運べる大きさではなく、それがくやしかったわたしは、雪だるまを粉砕してから自宅に帰りました。

 そのまま置いてきてもまったく問題なかったのに、自分のものだと主張できないことがいやだったようです。

 遠い記憶。思い通りにならないと、癇癪を起こす子どもだったという記憶です。

 記憶とは、思い出の積み重ねです。苦しいこともせつないことも、いい思い出になる人生が望ましい。この先の分は、いまから重ねていけば大丈夫。

いいなと思ったら応援しよう!

北乃銀猫
サポート戴けた場合は、書籍購入など研鑽のために使わせて戴きます。

この記事が参加している募集