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短歌:二年が経った

ときどきはおとーさんに会いにおいできみのすべてだったんだからさ/銀猫
ときどきはおとーにゃんにあいにおいできみのすべてだったんだからさ

 2年前の12月3日に、パートナーとわたしの間の最初の猫である長男猫とお別れしました。あの日からもう2年も経ったのか、と思うと、月日の過ぎ去る速さに驚かざるを得ません。

 わたしが彼を我が家に迎える決断をしたのですが、わたしが嫉妬するほど長男猫はパートナーに懐き、わたしが猫を飼いたかったのに、パートナーを猫に盗られたのか、それとも猫にパートナーを盗られたのか、その両方なのか、というようなありさまでした。
 そう、わたしが嫉妬したんです。相手が猫だと、嫉妬できました(笑)。

 イケニャンで身軽で甘えん坊でわがままで気位が高くて、弟妹たちにはおにーにゃん気質で、雷と病院がダイキライで、そして何とも言えない威厳がある猫でした。ヘッダー画像は、彼が生後4ヵ月半ほどの仔猫時代のものですが、威厳の片鱗が見えます。
 お別れしたコたち、どのコのことを考えても同じように思いはしますが、それでもこの長男猫と同じようなコには、二度と出会えないと思います。

 先日、ペットショップで顔立ちがそっくりな女のコを見つけ、ちょっと気になってしまいました。あれは、女のコだけどきっと甘えっコで、気位が高くて、飼い主たちを翻弄して、べろべろに愛されるコに違いない、と思っています。よい家族が見つかりますように。

 家の中をけっこう荒らしまわった猫様だったので、彼がここに住んでいた痕跡は、いまでもたくさんあります。床や壁の跡を見て、「あんなことをやらかされたんだったなあ」と、感慨に耽っています。

 さあ、今夜あたり、たまにはおかーさんの夢の中に遊びにいらっしゃい。待ってるからね。

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北乃銀猫
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