短歌：逃避願望

過去のない場所なら君を思い出にさせずに生きていけるだろうか/銀猫
かこのないばしょならきみをおもいでにさせずにいきていけるだろうか

　初恋が拗れたっぽい歌です。

　現実には、過去のない場所などあり得ません。常に現在だけ、現時点だけ、などという刹那な生き方は、実際はできないんですよね。

　過去への葛藤があって、でも未来への希望もあって、複雑に拗れるとこんな心境になるのかもしれません。

　わたしは、あとで困るかもしれないことでいま困るのはやめることにしたので、生き方がシンプルになりました。
　葛藤というのは心の修行で、すれば成長できると思いますが、しすぎると永久ループとなかよくなってしまいます。そうなると、抜け出すのに時間がかかってしまいがち。

　そして、葛藤から永久ループに突入すると、悩みごとが肥大化していきませんか。

　単純化（シンプル化）の方法や考え方は人それぞれだと思いますが、行き詰ったときには、悩みごとの棚卸が、わたしには効果的でした。

　一気に理想に手が届くことはなかなかないと思いますが、少しずつ近付くことは、そんなに難しくないと、わたしは思っています。