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【不定期連載エッセイ:二進も三進も行かないVol.16】 ヨーロッパ節操旅行

前回は3月中旬に春から社会人になる友人と卒業旅行としてサッカーを見にヨーロッパに行ってきました。それから約半年、また欧州の地に足の裏を付けにいくとは思いもよりませんでした。
そんな前回は〜日目見たいな目次を使ってお送りしていましたが今回はハイライト的に1週間ほどの滞在を綴ります!


ベルギー (ブリュッセル)

お馴染み上海でのトランジットを乗り越え(今回はまじで諦めかけた。4時間のトランジットでまず2時間遅れて、その上ノーマル入国者と同じ列でイミグレ通れないっしょ。日本人上海出張勢も前後に並ぶ中、いくら挙動不審になっても話しかけてはくれなかった。結局通りかかった別の航空会社のCAさんに懇願する形で関係者枠的な列に通してもらったことでゲート閉10分前に着くことが出来た。ああやっぱり世界で戦うにはリアクションではなくアクションなんだみたいな自己啓示本みたいなことを思った記憶があったりなかったりする。)、約13時間のフライトを経てベルギー、ブリュッセルに到着!
(注釈)が7行に及んでしまうとそれはもう本文としろよとは思う。まとめて分量多くなるのは悪い癖なのかもしれない。ただ、一行一行あけて書くnote的書き方が好みでなかったりする。許そう!

そんな感じで空港から市街地まで電車で出て行き、ユニクロへ向かう。
というのも今回は家族での旅なのだが、先に出発していた彼らとは次の目的地パリでの合流となっており、私はブリスベン時代に一緒に住んでいた人に会うために一旦ベルギーに寄ってから、というね。
そうは言っても一泊のみの滞在だったため、その人の働くユニクロにて鍵をもらい、ちょいとひと休みしつつ街に繰り出そうという算段。夕方退勤後に一緒にご飯をしようという素敵な予定を立てる。
シャワーを借りて持ってきた大盛りペヤングを食す。ここでこの旅の日本食はおわり。お昼過ぎに家を出て夕方まで3,4時間くらいある。しごできな私は出発前に目ぼしいお店などの下調べを済ませているのでスムーズに街を回り始める。少し小雨が降っていたが海外の雨は大体傘がいらないほどだと思っているのでずんずんと歩みを進める。この国にしかない雑貨屋さんや古着屋さんを巡る。テンポよく音楽に乗りながら次の目的地へと歩いていたその刹那、踏みしめたタイルがガクッと音を立てて沈み込んだ。それに伴い右足が水溜りに入水。汚い水飛沫もおろしたての白ズボンにかかり、私は叫んだ。
本当に急に殴られたくらいムカついたのだが、こんなことで今日を台無しにできるかというプログラムが発動し、永野のオールナイトニッポンポッドキャストを再生する。虚空に苛立ちを投げ込む。9月限定パーソナリティなんですが、まじでレギュラーでやってほしい。ずっと違反してる感じ。良い。
半分くらいしたところでレコード屋に着いたのでそれは止めた。音楽をかける。適材適所のコンテンツ再生力を見せつける。
ずっと探していた一枚を手に入れることができた。多分日本でも探せばあるんだろうけどベルギーで手に入れたという事実を乗せることにより、このアルバムへのさらなる想いを作るのだ。

時間になり、かつてのシェアメイトと合流する。その人のパートナーと3人でベルギー料理屋さんに行った。カルボナードという料理を食べた。先行するイメージとは裏腹にビーフシチューのようなお肉とマッシュポテトを食べた。めっちゃ美味しかったし、お腹いっぱいになった。
この時点で前回の旅行とは一つ違うのだ。胃を無視しないヨーロッパはまた別の景色であった。

めっちゃ優しいおじさん was in the house

フランス (パリ)

パリに向かうため朝早く家を出て駅に向かった。そう、今回の移動は深夜バスではない。ユーロスターである!人によっては夢の一つであるユーロスターに乗車したのだ。とは言っても寝台列車の方ではなく、普通に1時間くらい乗るやつだった。近いのでね。
パリのハブ駅に着くと家族が待ち構えていた。なんだか安心した。
親戚が住んでいるので、宿泊地にも安心が漂う。
翌日は妹たちの希望もあり、パリディズニーに行った。仕方なくチケットを探すムーブをしたが、私もめっちゃ行きたかったのでナイス提案と思っていた。なぜか同じパークに二つのエリアが分かれており、行き来できる作りだったが大きさがイーブンではなかった。一緒にして仕舞えばいいのにという気持ちにとてもなった。
マーベルのエリアもあり、結構定期的にアイアンマンがアッセンブルをしてたくさんのヒーローが出てきてくれるので、大興奮で幕を閉じた。でもやっぱりプリンセスたちとは違って、マスクなどせずに明確に俳優がいる映画のヒーローたちは偽物感が出てしまうのがかわいそうだった。

だとしても登場してくれるのはだいぶアツかった。

次の目的地へ旅立つ朝、妹がパリの街並みに顔を出す朝日を写真に収めていた。私はまだ景色の写真を撮るタイミングが分からない。培って行きたいと思う。
ちなみに今回もルーブルには行かなかった。
初めてのルーブルはまたもお預け。

イタリア (ミラノ)

パリからミラノは飛行機での移動。大体一時間半くらいで朝出て昼過ぎくらいに着く予定だった。その日はACミランの試合を見に行く日で19時くらいにはスタジアム、サン・シーロについていれば良かった。

さあここにきて前回の旅の大敵、TAPに続き新たな刺客easy jetが登場!
11:15発12:40着予定便が突如17:20発へと魔改造を遂げる!
なんそれ。ほんとに。
これでは試合に間に合わないし、ホテルのチェックインも締め切られてしまう。てかそんなことより前回かなり良い思い出であるeasy jetに裏切られた感じ、つまるところダークエンペラーズとなった面々に再会した気持ちとこれはもう全く同じなんだよ。

とにかく空港内で担当を探す。色々聞いたが大替策は見つからず待つしかないとのことだった。とりあえずもう当分飛ばないから14時くらいにみなさんゲートに来てくださいと言われたので、諦めて付近で昼食などを嗜んでいるとなんか搭乗が始まったくさい。流石にその情報を聞き間違えるほど英語力は衰えていないので完全にeasy jetのゲリラプレイ。急いで向かって乗ることができた。14時までどっかで行ってしまった乗客はどうしたのだろうか。

この前の時点では出発が17:20だった。

結局14時くらいにミラノに着いた。本来の旅程だとチェックインの開始時間的に少し時間を潰してからホテルに向かうはずだったのだけど、なんだかんだそういう意味でもちょうどよく着いてしまい、怨念は薄まってしまった。easyさん助かったなと伝えてあげたい。

何はともあれこれによりACミランの試合を見に行くことができる。部屋で身支度を済ませてタクシーに乗る。もうタクシーとか使っちゃう。
ミランの年パスを持つイタリア人の友人に連絡をとる。会場で会おうと。
彼は高校生の頃にゴールドコーストで同じ屋根の下ホストファミリーの家で暮らした仲である。隣の部屋でオーストラリア人のホストブラザーと夜な夜な喋っていた記憶が強い。当時私は16とかだったので、実に7年ぶりの再会となるのだ。もう感動でしかない。
試合を終えて外のゲートでお互いを見つけ、30分ほど立ち話をした。
現在から出会いまでほぼ全てを振り返る濃密な会話だった。
最初はハーイとか写真撮ってくれたりした家族は10分ほど経って僕らの軽快なトークに飽きて出店を物色しに行ってしまった。二人のラジオは改変突破が見込めなそうであった。

初めのゴールラッシュからてんで沈黙が続いたが、最高だったんだよ。
意外と家族も楽しんでいて良かった。

次の日は一人の時間があったので例に漏れず下調べ済みのレコードショップなどを回るなどとした。その中の一件で、こじんまりしたイタリア人のおばさんが一人でやっているお店があった。選曲が心地よかったのとその時点では私とその方の一対一だった雰囲気も相まって、「何をかけているんですか?」と声を放った。

「私が好きな日本人のアルバムだよ。あなたは日本から来たの?」
「そうです!」
「あら、私は日本が好きなの。いつか行ってみたいわ。好きなレコードショップがあってね。・・・」
などと会話を交わす。とても楽しかった。
私は興奮して自分のラジオのステッカーを渡す。彼女は嬉しそうに受け取り、すぐに店の鏡に貼った。とても嬉しかった。握手をして名前を言い交わしてさよーならまたいつかとした。多分ジョアンナかフランチェスカ的な感じだった気がする。そういうとこだよ、温水くん。
日本人のラジオパーソナリティだと認識したようだった。全て真実である。

数々のサインやステッカーに並んで正面にヴォヤージの文字。嬉しい。

最終日にホテル近くでビンテージサッカーユニホームのポップアップショップが開店した。ロンドンなどを拠点とするお店だったみたいで、めちゃくちゃ英語も通じたし人の雰囲気も最高だった。
様々なクラブの練習技などが20ユーロなどで売られており、天国だった。
当然、爆買いをした。

アゲアゲ
初日だったのもあり品もモリモリでラッキーすぎた。

そういえばベルギーで再会したシェアメイトにブリスベン同居時に教えてもらって好きだったアルバムを手に入れた。Nu Genea最高です。

コンクル

体力は使うし緊張も解けないから旅行は毎度すごく疲れるけど、やっぱり楽しい。知らない街でただラジオや音楽を聴いて歩く時間は尊いと思う。
それが続けられる命にはしたいが、そのためにはしっかり努めないといけない。そういうけじめはそろそろ獲得しなくてはならないのだ。
ミラノのポップアップで友人たちに買って行ったサッカーシャツのお土産が好評で嬉しかった。贈り物を贈る行為が好きだったりする。そのためにもしっかり努めていく。

最後に関係ないのですが、帰国して曲を作ってそのビデオを作りました。パリで景色がよく分からないと言っておきながら景色系のビデオとなっています。これはクリップで、いつかMVと言えるものも撮りたいと思っている次第です。

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