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小さい子どもは「あるがまま」

久しぶりに託児(2時間くらい)をしたら、森田療法の「あるがまま」がわかった気がした。

最初から最後まで断続的に泣いてる1歳児の男の子を抱っこしたり、絵本を読んであげたりしながら、息子の小さい頃を思い出したりしていた。
幼児は「なんでこんなことで泣いてしまうんだろう?」「こんなことで泣いてはいけない」などと一切考えない。泣きたければ泣く。そして泣いている理由(お母さんがいない)を忘れると泣きやみ、思い出すとまた泣き始める。泣いても泣いてもどうにもならなければ、抱っこされながら泣き疲れて眠る。人は本来そういうものではないだろうか?

けれども、人はずっとそうしてはいられない。社会性を身につけないと生きていけないからだ。託児の場で一番年上だった女の子(と言っても2歳くらい)は、お母さんから引き離された瞬間は大泣きしたけど、その後は泣きたくても我慢していた。彼女以外の子たちが代わる代わる泣き出すので、スタッフはなかなか遊んであげられなくて、オモチャの前で一人で座りこんで涙をこらえていた。これは女の子が他の子より成長していて、「いつまでも泣いていると周りに受け入れてもらえない」ということを学習済みだったからだ。
お母さんが戻って来た時、私は「すごく頑張っていましたよ」とお母さんに伝えた。その後、女の子はニコニコしながらお母さんに「頑張った!」と話していた。

確かに泣かないで頑張らなければいけない時もある。でも、行動としては「泣かない」時も、心の中では自由に泣いたらいいのではないだろうか。泣きたいのに、「こんなことで泣きたくなるなんておかしい」と自分を責めなくてもいいのではないだろうか。泣く理由が自分でよくわからなくても、泣いてもいいのではないだろうか。

つまり「あるがまま」というのは、「そう感じてしまうものはしょうがない」ということだ。そして心の中で、幼児のように、泣きたい時は泣きたいだけ泣くこと。それが「あるがまま」だ。


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