Your Welcome 2023!!新春ラベンダー研究園のようすと新プロジェクトについて。
えーこんばんはこんばんは。エフゲニーマエダです。
いや俺しか執筆してないけどねココ(笑)
えー、本日いよいよ2023年度のラベンダー農作業初めがありました!
というか諸事情あって相手にするメイン作物がラベンダーだけじゃなくなったというご報告も兼ねての本記事となります〜。
●雪解け時期からの見本園全景!
これは去年のラベンダー活動初めの記事。
今年・2023年は雪解けが去年に比べてやや早かったみたいですね!
ラベンダー株が完全顔出しとなったのは4月10日以降であること去年と変わらぬようでした…!
雪解けのペースの記録がてら、載せておきます!
この研究園が位置しているところは空知エリアでも山あいの土地なので、気温も比較的低いことから雪解けが若干遅れる傾向にあるようです。
北海道でのラベンダー栽培史的には栽培適地であるニセコエリアが最初にシーズンインを迎えるそうです。
で、本日!こんな感じでシーズンスタート!という形で、、、
新規格花壇(7株植え)に昨年から栽培方法が置き換わったのでだいぶ並びが美しくなりましたね〜!
焼き杉加工とはいえ数年で朽ちてしまうレイズドベッドに20株すし詰めで植えていた従来方法から一転、コモンラベンダーの最大成長が達成しやすくなるような栽培方法に転換しています。
ラベンダーたち雪解け直後の時期は雪の重さに敷かれていて枝葉がぺしゃんこ状態なのですが、数日かけてだんだんと立ち上がってくるんですよね。
根っこにある水分を日が当たって葉温が上がった枝葉に送り込むからでしょうか?
ここらへんのメカニズムは詳しくはわかりませぬ!
■ネズミによるかじられ被害。
日本品種(3号濃紫、ナリサワ、ロングパープル)花壇の周辺にしっかりネズミの掘った穴がたくさん開いてますね。
しかし花壇上のラベンダーには枝切り、葉っぱ毟りなどの大きな被害はなかったよう!
花壇の高所な構造がネズミの侵入を防いでくれたんでしょうかね?
しかし打って変わってナラ類とミカン科サンショウの苗木がしっかり根元の樹皮をガッツリ食べられてました。これはやられた!と。。。
8号鉢の根元にもしっかり穴ぐらを掘っているのが写っていますね。
しっかし対照的だったのが、激しい食害エリアそばにある品種不明ラバンジン(L.x intermedia)の3年目苗木は美味しくなかったっためか、根元があっさり剥がされている程度の食害となっていました。
ナラ類樹木とは打って変わってほぼ食べられていないような被害の程度ですよね。
やはりシソ科特有の芳香が強いラバンジンはコモンに比べて特に美味しくないからあまり被害が出なかったのでしょうか?
■2023年度の苗木たちのようす。
それぞれラベンダーたちに新緑の色がみられてました!早いですね!
晴れ間続きだったためか新芽の展開ももう始まっているようでした!
特に挿し穂繁殖に力を注ぎはじめたメイレット(L.angustifolia 'Maillette')は特に頑張ってもらいたいですね…!!
ほか大株たちは未だシルバーリーフのままです。
緑色に息を吹き返したのがわかるのはざっとGW頃でしょうか?
■東京でラベンダーを発見していたおいら氏。
後述する項に超関係あることで4/10,4/11と東京におりました。
東京の友人宅に泊めさせてもらっていたのですが、友人宅近くの公園になななんと見慣れたヤツを発見!
ひときわ大柄な株姿をしていますが、北海道でもよく見かける見慣れたグレーグリーンの低木。しかしちょっと大きい。
おそらく関東エリアは積雪が無いので株を上から押しつぶす物が無く上にのびのびと大きくなれるんでしょうね。。。
北海道だと根元からボッキリいってしまいます。
ちょっと近寄って葉っぱを嗅いでみましょう。。。
ラベンダーでした!東京でまさかのラベンダーとばったりです!
しかも露地栽培!人生初めて北海道の外でラベンダーとの邂逅でした!
葉っぱの匂いはすごいカンファー臭!お、これはラバンジン(L.x intermedia)か!?と思うけどラバンジンにしては葉っぱがやや小さめ。
まぁそんなラバンジンもあるか!と花穂を確かめるまでは断定できないですね!
コモン(L.angustifolia)も暖地で育つとカンファーの含有率が上がるという文献も見てますしね。。。
花が咲く頃(東京なんで多分6月w)また見に来たいですね!!
🔵新プロジェクト「ブラウ・アハト」
今年からの大きな取り組みですね。プロイェークト・ブラウアハト。
すべてはコレから始まります。
コレ(紙に包まれた小包)はなんなのか?というと、、、
東京・成田空港貨物エリアまでこの荷物を迎えに行き。。。
成田空港の警備が厳重なカーゴエリアにてドイツ籍から荷物の管轄移管・検疫・通関納税の各手続きをこなし。。。
ドイツからはるばるここ北海道へ未来への希望の種を持ってくることに大成功!
商品代と手続き持ち運びに3万円かけてます。笑
この男エフゲニーマエダ、何をやろうとしてるのかというと。。。
嘘です。笑
これは前菜的なギャグでw(下のアルファベット文ドイツ語なんすけどね)
わりと本腰入れて青い精油『アズレンブルー』を獲得していく模様です。
というのも、去年までは雑草として群生しているところまで出張ってたくさん収穫してきて、それを蒸留することである程度のノコギリソウ精油を得ていました。
しかし英語論文をひたすら調べ回ることほんの数ヶ月前の1月、、、
どうやらドイツ産のAchillea millefoliumの方がカマズレン含有量が高いらしい…!!という論文を発見。
そして、、、
コモンラベンダー精油を世界最多で生産するブルガリアの精油研究でこのカマズレン取得を目指してドイツの園芸会社から種子を入手していることを突き止めました。
で、もれなくエフゲニーマエダもそこから同じ『A.millefolium 'Proa'』を買って寄越してやったらしいです。
そしてアズレンブルー≒カマズレンを高濃度に含有する精油を生み出す改良品種のアキレアミレフォリウムから効率よく青の濃い精油をGETする運びのようです。
●市民研究レベルでも検証は抜かりなく。
Proaという品種がどうやらカマズレン値が高いらしいことは論文ソース突き止めたのですが、さらに日本で入手可能な他のAchillea属では果たして
①カマズレンを含んだ精油は得られるか?
②他種のAchilleaは精油の香りはどうか?
を徹底検証していくつもりらしいです。
調べてみると、どうやらアキレア属植物が比較的多種生育している中央アジアのイランが国内中のアキレア属植物をひた集めて全ての精油の成分組成を研究解明した論文があるっぽいのですが、しっかり有料プロテクトされてるんですよね。
まぁ有益すぎるし、そりゃそうだろうなぁーと。(下記:後続研究-24/05)
なので、
1.プロア(cultiver. Deutsuland Proa)
2.日本国内で入手可能なプロア(cv. Japanense Proa)
3.真っ赤な園芸品種(cultiver.Rosea)
4.キバナノコギリソウ(中央アジア原産)
5.アキレア・シビリカ(ロシア原産)
6.アキレア・プタルミカ/ノブレッサ
は最低検証してやるつもりです。