Adieu de la Bleu sauvage 2023.
さて!!
しばらく投稿遅刻してしまいましたが、タイトルを読んで字の如く!
この上記記事では6/2に2023年初めてAchillea millefolium L.の開花を確認していました!
で6/8に2023年度青いオイルと邂逅を果たしていたハズです。
で去る7月9日、今シーズンAchillea millefolium L. (野生帰化種)のラスト蒸留を終えました!
その蒸留をもってエフゲニーマエダが発見しているアキレア群落すべての収穫を無事終えれたことになりまっす!
いや〜なんだかんだであっという間でしたね。
6/6に昨年とは違う新たな地点で大群落を発見しては収穫前に全て草刈りの刑に処され、他の地点で追われるようにあせって収穫蒸留を繰り返した6月でしたね!笑
で今はラベンダー収穫のシーズンが真っ只中です。
ということで、アキレア蒸留記事は何本かすっとばしていますが先んじてコモンヤロウのラストDistillationをレポートしていきまっす!
収穫地のようす。
ここは去年もアキレア収穫を行なっていたエデン南区の2区ですね。
国道沿いなんですが両脇を林に囲われていて農村域より日照が低いためか、みんな背丈が異様にデカいんですよ。。。
振り返ってみると、、、
モッサァァァァァアアアとアキレアが大繁茂していますw
この白い花ほぼぜんぶA.millefoliumなんですよ。
歩道の上なのにすごい花園ですよねぇ…これが北海道なんです。
彼女らを残したままシーズンは終えられまい!と収穫を決め込んだ出勤前の朝でした。
▶︎エデン南区第2区のアキレアは異様にデカい!
すごいキノコみたいな生え方してますよね。
どうやらこれが1株/1個体としての典型的な育ち方のようなんです。
にしてもエフゲニーマエダの眼球統計からするとこの子の花冠は特にデカい。
なんでこんなへんぴな箇所から生えてるアキレアがこんなに図太く育つことができるのかなっかなかの謎なんですよ。
だもんでめっちゃ論文探してるんです。
この子たちも図太く、キノコみたく育っている個体たち。奥のも。
彼は花茎(Stem)というより株元の葉っぱの量がどうやら多い。
これをみるに、栄養獲得を主眼とした育ち方をするか、あるいは種子散布・繁殖を目的として花冠を高くデカくすることを主眼とした育ち方をしているかのパターンで見分けられるような気がしている。
なんかワインぶどうの育て方も似たような考え方でコントロールしているみたいなんですよ。ワイナリーさん曰く。
でこうして紅花種も1割くらいの頻度でみっかるんですよ。
しっかり茎が赤く染まっているのがみてわかるかと思います。
どうやら茎が赤いアキレアはピンク花種としての遺伝発現ポテンシャルを持つようなんですよ。
では、お次日を改めていざ収穫に出向きます。。。
▶︎収穫時のレポート!
さて日が変わりましたがいざ収穫の夜です!
暑い日中を経験してからの収穫なので、ラベンダーと同様に樟脳/Camphorの値が揮発して下がってくれていると嬉しいです!夜収穫でやや期待です。
1本の茎につく花冠のデカさを見せたかったやつ。
おいらの手のひらよりもデッカいんですよ!
ざっと通常よくみる個体たちの3~4倍近くあります。本当にデカい。
蒸留1本目。
バケツ重量920gを引いて2725gでの花のみ蒸留でいきます。
2時間の蒸留を経てこんな物量が抽出されました!
生育場所・環境のせいなのか開花時期のせいか、セパレータの下部を見てみるとやや青色に透明感が出ていますね。
透き通った青に見えるということは、Chamazuleneの濃度が普段より下がっているということになります。
(相対してほかのテルペン物質の割合が増している)
蒸留2本目。
2回目は一旦寝て日が変わってからの翌朝2851グラム蒸留となりました。
3キロ近くを蒸留釜にぶっこむとこんな物量に。思い出の1枚として(笑)
抽出開始直後のようす。
前回から蒸留管内を洗浄せず次の蒸留に移ったため、蒸留後半のChamazuleneが濃い青を呈している精油を洗い流してしまっているため、始めはかなり青黒い(笑)
蒸留時間は1回目と変わらず2時間は取ったのですが、漏斗の透明さ具合から察するに今回はChamazulene濃度が高そうに見えますね…!
どんな違いなのだろうか。。。
と!
こんな感じでエデン南地区の2区をラストに地元のアキレア大群落を一通り救済できたかと思います!
残る小さい子たちは一応の種子散布役として世代を継いでもらう考えでっす。資源保存の考えね!
考察とか。今年でわかったことなどサクッと!
アキレアはどうやらへんぴな場所であればあるほど草丈を大きく育つんじゃないか?説が出てきました。
そして相対して花冠のサイズも大きくなるのです。
花冠(花部)が大きくなるということは、すなわちでエッセンシャルオイルの収穫量も増すということにつながりますね。
そしてどうやら「へんぴ」というのはジメジメしているところは苦手とし、砂地(というより砂だまり)や乾燥した場所、コンクリの割れ目や縁石ブロックの隙間に好んで根っこを張っているようでした!
大群落レベルのアキレアをざーっと見渡すと、自然発生と思しきピンク花のアキレアをいくつか発見できたことも今年の研究進捗になったでしょうか!
もしかして・・・
白く開花してからの時期が進むと、青のもとであるChamazuleneの含有値が下がってくる可能性がありそう?なんですよね。
別の群落の個体と比較蒸留できてないのでハッキリ断定できないのですが、去年の経験と同じ地点の早い時期の蒸留結果とを見比べるとやはり開花後期のほうが薄まってる率が高いような気がしてます。
気になりますね、追いかけましょう。