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【メモ的記事】ラバンジン品種の調べ。
引用参考論文は以下のものになります。
ちょうど1年前ほど、2023年の3月に公開されたポーランドのラベンダー研究チームによる論文より、現代におけるラバンジン品種についての見解を文中から和訳し掲載していきます。
ラバンジン・アブリアル - 'Abrial'
フランスの精油生産品種であるラバンジン・アブリアルは、1920年にクロード・アブリアル教授により作出され、精油産業に導入されました。
当時栽培されていたラベンダー品種の中でも生命力が高く、順応性が高かったためです。
全高は60cmほどになるラバンジン品種です。
花色は紫色であり、葉は緑がかったグレーです。
ラバンジン・アブリアルの栽培が確認されている国々は、作出国フランスの他にスペインとアメリカと北欧ノルウェーで確認されています。
日本には輸入されていないようです。
日本では複数の精油小売メーカーにより精油が販売されています。
ラバンジン・アルバ - Alba
ラバンジンの白花品種’アルバ’は1880年以降ヨーロッパで知れ渡りました。全高は75cmまでの樹冠を形成する性質を持ちます。
品種名は、白い花が長い穂状に集まることに由来しています。葉は灰緑色をしています。
ラバンジン・ブリジット クロエ - ‘Bridget Chloe’
ラバンジン・ブリジット クロエはごく近年2014年にジョン・トーマス・ヘンドン氏(北米-ジョージア州)により作出されました。
全高は75cmまで伸長するとされ、葉は薄緑色からシルバーグレーで、花色は濃い紫色とされています。
このラバンジン品種ブリジット クロエはラベンダーリーフスポット症およびアルファルファモザイクウイルスに対し耐性を持つことが評価されています。
ラバンジン・ブドロフカ - ‘Budrovka’
ラバンジン・ブドロフカはクロアチアで作出された採油用の栽培品種です。
このラバンジン・ブドロフカから抽出される精油は、細菌や真菌の増殖を抑制する薬効が評価されています。(情報ソース探索中)
ラバンジン・ダッチグループ - ‘Dutch Group’
ラバンジン・ダッチグループは1920年に作出され広く普及し栽培されてきた古典的な品種です。歴史的に'Vera'(ベラ)と呼ばれていたこともありました。
株の高さは40cm、花茎は91cmまで伸長するとされています。
葉はグレーであり、花色は濃いアスターパープルで、がくは薄緑色です。
ラバンジン・グラッペンホール - ‘Grappenhall’
ラバンジン・グラッペンホールは1902年にイギリスで作出された古典的なラバンジン品種の1つで、’ギガンテア’や’ジャイアント・グラッペンホール’と呼ばれていたりもしました。
樹冠は36cmまで育つとされ、花茎の高さは101cmまで伸長するとされています。
花色は濃い紫であり、薄緑色のがくを持っています。
葉はやや幅広く、グレーグリーン色をしています。
ラバンジン・グロッソ - 'Grosso'
ラバンジン・グロッソは、1972 年にフランスで導入されたラバンジン栽培品種です。
株の高さは20 cmとされ、花茎の高さは76 cm まで伸長するとされています。
紫色の花と薄緑色のがくを持っています。葉は細く、灰緑色で、茎が長いです。
世界で最も一般的に栽培されているラベンダーで、花数が多く、バイオマス生産量が高く、抽出されるエッセンシャルオイルの量が多いことが特徴です。
この品種は既存の栽培品種’アブリアル’の作物を脅かすファイトプラズマに耐性があります。
ラバンジン・ヒドコートジャイアント - 'Hidcote Giant'
ラバンジン・ヒドコートジャイアントは1958年イギリスでL. ジョンソン氏により作出されました。
株の高さは20cmとされ、花茎は76cmまで伸長するとされています。
花色は濃い紫で、薄緑色のがくを持ち、葉は細めでグレーグリーン色です。
このラバンジン・ヒドコートジャイアントは茎が他の品種に比べて強靭である特性があるため、切花などに利用されています。
ラバンジン・オカナガン - 'Okanagan'
ラバンジン・オカナガンは医薬利用のために作出されたラバンジン品種です。
このラバンジン品種オカナガンは、1,8シネオールおよびボルネオールを豊富に含んだ精油を生産し、マウスモデルにおける急性大腸炎の治療に関してその薬効が試験されました。(情報ソース論文探索中)
ラバンジン・オールドイングリッシュ - ‘Old English’
ラバンジン・オールドイングリッシュは1930年代に英国に導入され、Lavandula spicaの典型植物種としても認識されていました。
株の高さは43cmとされ、花茎の高さは114〜117cmまで伸長するとされています。
花色は淡い紫色で、葉は細くグレーグリーン色をしています。
ラバンジン・オールドイングリッシュは家庭菜園向きとされているようです。
ラバンジン・プロヴァンス - ‘Provence’
ラバンジン・プロヴァンスは、濃い紫色の花冠と薄緑色のがくという特徴を持っています。
ラバンジン・リベリナ マーガレット - ‘Riverina Margaret'
リベリナ マーガレットは2017年にオーストラリアのナイジェル・アレクサンダー・ラッセル氏により作出されました。
ラバンジン・シール - 'Seal'
ラバンジン・シールは1955年にイギリスで作出されました。
株の高さは33cm、花茎は84cmまで伸長するとされています。
花は濃い紫色、がくは薄緑色をしています。
ラバンジン・シュペール - 'Super'
ラバンジン・スーパー/シュペール(仏)は、心地よい香りを持つエッセンシャルオイルを生産する品種として栽培される最も一般的なラバンジン品種の1つです。
高さ80cmほどになる常緑低木です。花は淡青紫色の花冠と淡紫緑色の萼があります。葉は濃い緑色がかった灰色です。
ラバンジン・サセックス
ラバンジン・テセラクト - 'Tesseract'
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