💿Jackson Browne「For Everyman」 - 米国盤と日本盤とのジャケットの違い -

今はジャズ中心ですが、２０代の頃はレーベルが Asylum であれば悪いアルバムのはずがない、そう勝手に思い込んで聴いていました。その判断はそれほど間違いではありませんでしたが。
The Eagles、J.D.Souther、Bob Dylan、Tom Waits、Jackson Browne…

そこから、ウエストコースト全般を聴いていたかな。
Buffalo Springfield、CSN&Y、Ry Cooder…書き出したらきりがないですね。

では、Jackson Browne のセカンドアルバム FOR EVERYMAN (1973年) より、２曲だけ紹介と、ジャケットの話など。

TAKE IT EASY

アルバム最初の曲。

イーグルスのデビューシングルでグレン・フライとの共作です。

共作とわかる内容を、所有する320頁もある本より引用します。

デビュー・アルバムに入れる作品を探していたグレン・フライは、ジャクソンに相談した。彼は以前、クリスタル・サウンド・スタジオでレコーディング中のブラウンを訪ねたことがあったのだが、そのとき、ブラウンが途中まで書いたと言う曲を聴かせてもらっていた。

グレンはジャクソンに電話して、その曲が仕上がったかどうかを尋ねた。曲は完成していなかった。しかしジャクソンは、自分のアルバムに入れるつもりもないので、グレンがつづきを書いてそれを使ったらどうかと言った。グレンはその通りにした。

彼が書き加えた部分の中には、アリゾナ州ウィンズローの女の子についての全ヴァースもある。ジャクソンはフライがこの曲に持ち込んだ変化を喜んだ。こうしてこの曲は、まずイーグルスによってレコーディングされ、グループ名をタイトルにしたデビュー・アルバムに収められた。1972年7月、その曲＜テイク・イット・イージー＞は、ビルボードの全米チャート12位まで上がった。

出典：Mark Bego「Jackson Browne -His Life and Music」(水木まり 訳)

この曲は、２曲目の Our Lady Of The Well に音が途切れる事なく繋がっていきます。

FOR EVERYMAN

アルバム最後の曲 

このアルバムから１曲を選ぶとなると、アルバムタイトルの FOR EVERYMAN です。もともとデビット・クロスビーに向けて書かれた曲です。

この曲も、前の曲 Sing My Song To Me より繋がっています。貼り付けた YouTube を聴いて頂ければ、前の曲からの繋がりが無い分、始まりの不自然さを感じられるかと。

このアルバムでは、全体として最初と最後に曲の終わりと始まりが繋がる手法を取られており、理由は先の本より引用します。

この２曲は、スタイルもテーマもちがう。ただ、デビュー・アルバムよりもよく練られた統一感のあるアルバムにしたい、という思いから出てきたアイデアだった。

アルバムジャケット

FOR EVERYMAN のジャケットは、当時ジャクソン・ブラウンが再び住み始めた家の庭に、本人が座っている写真が使われています。

ジャケットは中央がカットされており、レコードを出そうと紙のスリーブを抜くと肝心の絵が無くなります。これには長い間、このデザインの意図は？意味ないのでは？と疑問を抱いていました。

ところがネット社会、何十年もの疑問が解決しました（長年、知らなかったのは私だけかも知れませんが）。

本国では、レコードを出そうと紙のスリーブを抜いても、中側の同じ位置に同じ絵が描いてあるのです。ただ、そこには椅子に座っているジャクソン・ブラウンはおらず、主のいない景色のみとなります。

すると、とたんにジャケットが意味のあるものとなります。

当時の発売元であるワーナー・パイオニアさん、ジャクソン・ブラウンがジャケットデザインにかけた思いは汲んで欲しかったですね。

ここまで書いて、その画像はありません。輸入盤は持っていませんので、期待をさせながら申し訳ありません。興味のある方は画像をネットで検索して下さい。間違いなくヒットします。

プラケース仕様のCDは凝った事ができませんので、ジャケットも楽しめるアナログレコード、好きだなぁ。

Hold Out

後日、追加記事も作成しました。
読んで頂ければ嬉しいです。

〈了〉

※ レコードジャケットの著作権を考慮し、以前の記事における画像サイズを小さくしています。そのため画質が荒くなり、記事の内容が理解しにくい場合があるかも知れませんがご理解下さい。他の投稿も、順にやり直しています。