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あと50ページくらいで「百年の孤独」を読み終わってしまう

572ページまで読んだ感想です。
ネタバレを含みます。

たぶん次回で読み終えるので、ぜんぶ終わってしまう前にごちゃまぜの闇鍋みたいな感想をとりあえずぶちまけておきます。ブエンディア一族感情闇鍋!
どうなるマコンド。


・ふたごが同時に亡くなり、そのとき外見がまたそっくりに戻っており、間違って相手の墓に葬られるのって壮大な辻褄合わせじゃん?エモい………!

アウレリャノはアウレリャノの墓へ、アルカディオはアルカディオの墓へ。死んでからやっと、本来の名前に戻れた…


・フェルナンダが毒親すぎる件

・フェルナンダの毒親の呪いの解呪だけはして終わってくれ〜〜頼む〜〜。こんなのブエンディア家に持ち込んで放置していかないでくれ。たとえ全て滅びる宿命だとしても…

・アウレリャノ・バビロニアがホセ・アルカディオ(法王見習い)のこと深く愛してたの胸がキュッてなる。最後のアウレリャノとアルカディオだよ。フェルナンダの呪いの外出禁止を法王見習いがあっさり解いてくれたのよかった
すごくすごくよかった

・そんなもん勝手に外出してまえ!と思うんだけど、これは他者に解いてもらわないといけない系の呪いだよね。なぜなら人間は他者との関係性ではじめて人間になる部分があり、アウレリャノ・バビロニアのこれは多分、他者に承認してもらう必要があるやつだろうし…。ほんとに発達の、かなり初期も初期の、最初のほうのどうしても省略できないステップだったのだと思う。法王見習いありがとう。あんたのした一番偉大な仕事だよ…

・それでさ話が最初に戻るんだけど、フェルナンダの、自分の思う通りにこどもたちを支配しようとする性質が怖いんよ………

メメが一番の被害者だけどホセ・アルカディオ(法王見習い)もたいがい被害者だし、アウレリャノ・バビロニアにしたことはちょっと許せないレベル。えぐい。

虐待…ていうか…
不都合な子供を座敷牢に押し込めて「なかったこと」にするやつ…?
作中で一番ヤバいのが同点でフェルナンダと独裁者時代の大佐だと思う。人間性の極北………

相手を同じ人間だと認識してないよな…コイツ…
老いても女王のように美しく…の描写を見て「美しさってなに」と思うなど。美しさは人間性の破綻を免罪しないですう…

フェルナンダはこの家に向いてないと思う。
フェルナンダよく聞け、この家はな、めちゃくちゃなんだよ!!(クソデカボイス)めちゃくちゃがなあ、デフォルトなんだよ!!(更にクソデカボイス)
それくらいのことでこどもを追放したり閉じ込めたりすんな!ばか!!

でもでもフェルナンダが一番めちゃくちゃ→フェルナンダは逆にこの家にふさわしい、も思う。なんなんだブエンディア家。まあフェルナンダのおかしさは他の皆ときっぱり系統が違うけどな…

・おひめさま(女王)のような女というものに対する強烈な皮肉であり、ともすればおとぎ話に近接するマジックリアリズムを、そことはきっぱり袂を分かたせる現実パートとも言える。

おとぎ話の王子様の嫁取りみたいにして放浪の末に見つけ出して娶ったが、そんなええもんじゃねえ。ヤバいよ。人間性がほんとにヤバい。

アウレリャノ・セグンドが最終的に愛したのが愛人のほうだったのは、それはそうでしょうね〜〜〜としか言えない。妻の方は、配偶者が愛せるような人間では、ない。

・ここまでディスっておいてなんですが、逆にそれだけフェルナンダは孤独で救いのなかった人生だったとも思う…

・「ファム・ファタル的な、おとぎ話のおひめさま的な、輝くばかりの美貌の女」として同時期に活躍する小町娘のレメディオスが男というものを必要としない人生で、すごい。

・思ったんだけどレメディオスは「孤独」を知らないのでは…???

・誰かひとりの男のものになったりしないから、それ故の孤独も不幸も知らない。知らないまま、昇天した。

この一族で「孤独」でないのは彼女くらいでは…??? 

あ、大佐?
大佐はでも…戦いがさ、あったから…大佐の孤独は独裁者の孤独で身を切る冷たさで毛布が必要なやつ。なんかちょっと違う。誰のことも愛してないからえんえんと金の魚を作るのかも。アマランタの経帷子とは違うよ、相手へ向かう気持ちが原動力になったりはしない…


・誰かを心に入れてしまうことで、大切な相手にしてしまうことで「孤独」になる。

なぜなら相手は自分とは違う人間なので、自分を愛さなかったり、ジプシーと旅に出たり、謎の死を遂げたり、銃殺刑に処されてしまったり、いろいろなことが起こるので。

誰も好きにならなければ心の中に入れなければ「孤独」ははじまらない。

メメとバビロニアの恋物語で気持ちが通じ合った瞬間に「孤独」が始まるの、もうあれがすべて。

だってそうじゃん。孤独ってそういうものじゃん。

・わたしたちはブエンディア家に生まれなくても、否応もなく孤独を宿命付けられているし孤独回避ルートは小町娘のレメディオスしかないのでほぼ無理ゲー。

・そしてわたしたちもみなすべて、遅かれ早かれ、滅び去る宿命にある……

・しかしながら、たとえそうだとしても、登場人物のひとりひとりが、生まれて、生きて、愛して憎んで恋して産んで育てて戦って作って、そういう…全部。意味がなかったことひとつもないと思う。全部がすごかった。この目に焼き付けたよ…

・そんな感情になるのやっぱり他にないのですごい小説です。

・どう終わるのかたのしみ!!

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