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楢葉町でも取り組みが進む、国主導のマルチワーク推進の動向とは

サイドストーリーの渡邉です。
先日、「福島県のマルチワークをどうやって推進するの?」をテーマとした会議に参加をしてきました。
「特定地域づくり事業協同組合」という地方でマルチワークを推進させる取り組みのお話になりますが、全国の動向や福島県の動きについて聞いてきたので、この場でシェアをしておきたいと思います。

「特定地域づくり事業協同組合」については以前のNOTEでも投稿させていただきましたので、詳しくは下記の記事を読んでみてください。

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現在の普及状況

特定地域づくり事業協同組合は全国的に見ると、令和6年10月現在で1718市町村のうち110市町村が認定を受けて運営をしています。

総務省「特定地域づくり事業活用意向調査」より抜粋
総務省「特定地域づくり事業活用意向調査」より抜粋

この制度を活用している自治体を並べてみると、「福島県」は高知県、島根県、鹿児島県に次いで4番目の活用県です。
福島県では、
・会津エリア:8自治体
・中通りエリア:1自治体
・浜通りエリア:1自治体
の県内合計10自治体で稼働しています。
私が運営する「楢葉町」は浜通りエリアでは現在唯一の自治体となっています。
ちなみに来年、会津エリアの「磐梯町」が組合設立予定で、その他会津地域でも2つの自治体が検討をしているようです。会津エリアはほぼ100%に近い自治体が組合組成に動きそうなので、エリア一帯でマルチワーク推進もできそうな構成ですね。

福島県会津美里町の取組

会津美里町は全国の組合の中でも交付金申請額が全国3位の自治体です。私も勉強させていただいています。実績が出ているのはワケがあります。

1、特定地域に加盟したほうが良い絶対的な理由が浸透

事業協同組合は株式会社と異なり、組合企業に有益な取り組みを行うことが前提であるため、組合自体は利益を求めません。トントンでOK。
(※組合のお金関係の制度説明は割愛します)
そのため財務的メリットがいくつか作れます。
1、社保負担が組合負担
2、様々な手当も組合負担
3、人件費を固定費ではなく変動費的な扱いにできる
かつ採用面においても、インターンシップ的に会社体験をしてもらうため、今後正社員入社をする場合になっても、入社後早期退社リスクはほとんどなくなります。
となると、聞いてるこっちも「使わない手はないな」となったわけです!
これを最初から熟知して町内企業に周知させたのが賢いなーと思いました。

2、特定地域を利用する前提で、組合企業同士でマルチワーク人材向けの業務を組成

マルチワーク人材用に共通の業務パッケージを作っており、どの企業から入っても、全員が一定の時が流れれば、同じことを経験している状態を作っています。管理方法も画一的な稼働にしているため、事務局負担も少ないです。
ちなみに、移住者よりも元々町内にいる方々がマルチワークをしていることが多いようです。元々顔が知れている人であれば、安心するし、まずは町内勤務者で組成したのも賢いですね。

他にもいろんな仕組みを伺いましたが、まずは私が実践してみないと!ということで楢葉町で実践していきたいと思いますので、取り組みのすべてはシークレットにしたいと思います。
また進捗があれば、ぜひ情報発信していきたいです!

マルチワークの会議に参加をしてみて

とても学びのある時間でした。
同じ制度を活用していても自治体によってやり方は全然違ったりしているので、成功しているところのお話も聞きながら、地域課題についての意見交換ができるというのも貴重な時間でした。
また近々、会津美里町に行って勉強してこようと思います。
日々勉強、勉強!

では、またー!

株式会社サイドストーリーとは

2021年8月に福島県楢葉町に設立された地域人材支援事業を核とする会社です。これまで主に「まちの人事部」として町内企業の人事に関するお困りごとの相談や地域に必要な人材を獲得・育成・定着させるための支援を包括的に実施してきました。今後も『人材採用コンサルティング』や『地域まちづくりプロデュース』をテーマにチャレンジを続けていきます。