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2023年 読んでよかった”本” 3選

2023年で読んで良かった本を3つ面白かった順序で並べています。

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中動態の世界 -國分功一郎-

圧倒的に面白かった1冊。本当に圧倒的。人生を変えてくれた。

学び取ったこととしては以下。

環境や状況から受ける影響は甚大であり、人生における多くの選択も自分で決めているようで自分で決めていないようなものが含まれる。だが、その選択は「個人の責任」と見做される。

常に選択の連続である人生の中でそれぞれの判断を「自分で選んだもの」と強く自覚し責任を持って生きなさい。

一方で、それらの選択はあなたが選びたくても選べなかったり、選ばざるを得なかったものでもある。だからすべてを自分のせいにする必要もない。

そして、その中でありのまま自己表現できるならそれは自由であることと同じだよ。

shuzonの読後感

一見、難しく考えられるテーマだが

  • 親に怒られるから門限に変える

  • 教師に怒られるから勉強する

  • ノルマを達成しないと居場所がなくなるから仕事する

日常に落としてみると身近な「自分で選んでるようで選んでないような状態、けど結果が自分に返ってくる」状況の中でメタ認知して選択できるようになる一冊である。

ちなみに簡単ではない内容なので精読してたら読むのに2ヶ月かかった。内容紹介しようと思ったけど全然うまくサマリできなかったです…。

アナロジー思考 

これは新たな発見を与えてくれた一冊。知のアービトラージという単語が劇的に面白かった。

学び取ったこととしては以下。

すでに知っていることからアナロジーで未知を理解することは知のアービトラージであり学習コストが低い。新たなパラダイムを知ることはコストが高いがそれが真の知識獲得である。だから新たなパラダイムを獲得することにコストをかけよう。

すでに知っている構造や知識から「類推」し知識獲得することをアナロジーと呼ぶ。過去の知識、経験に依存し新たなものを知る人間の認知獲得における基本的な学習方法である。

例えば

  • iPhoneユーザだけど、Androidも初見で使える

  • 人事経験があるから、別の会社でも人事が出来る

これは未知の領域に対して、既知の構造との違いや近さを認識することで高速に認知獲得する方法だそうだ。

このようにアナロジー思考というのは、同じ共通点を持つさまざまな世界を行ったり来たりして、1つの世界での気づきを他の世界に「飛ばし」、さらにそれを別の世界に飛ばして行くイメージで発想を広げて行く思考方法である。ここで重要なのは、「異なる世界での知見を、問題を解きたい『ターゲット』の側の世界の言葉で表現するとどういう意味なのか?」を常に考える習慣である。

アナロジー思考 - 細谷 功

著者は投資領域における構造差分を取る手法<アービトラージ>になぞらえ、アナロジーを「知のアービトラージ」とよんでいる。異なる領域のいいところ取りをするために類似構造を取り出し、違う部分をcherry-pickすることで新たな物を生める、と著者は主張している。世界を広げるためにいっぱい遊べ、と。

本はここで終わるのだが、個人的には「新たなパラダイムを獲得することの大切さ」を教わった本だった。

すでに知ってる構造(パラダイム)であればアービトラージできる。だから「パラダイムが高速獲得するための型・手札」になる。となると元になる手札を増やしたほうがいいのでは?と気付きを得た。

新たなパラダイムの獲得にはとても時間がかかる。一方で、一度獲得したパラダイムに類似したものは高速に獲得できる。しかも基本的な認知獲得方法だから勝手にやっちゃう。だから新たなパラダイムを意識的に学ぶことに集中する。それを教わった一冊。

新一分間マネージャー

人と共に働いて仕事をお願いすることが増えた。読んでいて「人と自分関係なく、自律を促せばいいのだな」と思えた一冊。

学び取ったこととしては以下。

自分と人を同じ方法で律する。目標を立て成果に向き合い、正しい行いを褒める。成果に向き合えてないときは修正を促し、最後に人格を認める。自身が自身のマネジメントになるように自身で考える姿勢を常に求める。

  • 1分で読める量の目標を立て、目標で持って律する

  • 仕事を頼んだ人が正しい行いをしていれば褒める

  • 成果に向かっていなければ振る舞いの修正を求める

  • 振る舞いを指摘し、人格を認める

要旨はこれだけなのだけど「あれ?これ自分にもやってるな?」という読後感を得た。つまり人と自分を区別する必要がなく、常に自分に対し上記を求め、人にも求めていけばよいのだな、と思えた。つまり頭がシンプルになった。


以上、読んで良かった3冊でした。モノ編はこちら。


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