創作は"思い出すこと"に似ている 『新対話篇』
『新対話篇』に納められていた、柳美里さん、飴屋法水さん、東浩紀さんとの対談。
いきることとつくることがテーマになっている。現実とフィクションについてだ。
3人ともに、実存と創作の距離が近く、とりわけ、柳美里さんの生の剥き出しっぷりに圧倒される。それが、現実と虚構の距離の取り方にも現れていた。その距離は限りなく近く時に無くなる。『苦海浄土』のように。
そもそも"思い出す"とは、証言として事実性を担保すると同時に、要素を取捨選択し編集改変する行為でもある。記憶は予め虚構を内包している。そこから文学が、演劇が、哲学が発生する。
創作は、思い出すことに似ている。
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