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【名言集】この言葉たちと生きていく


①生きる。~日常を丁寧に~

(1)杉咲花

生活が何よりも大事だなって思います。人生をかけて仕事をするのではなく、私は人生をかけて生活をして、それを仕事に落とし込みたいっていう気持ちがあって。だから、生活してどんなことを感じるかって、大事にしたいなって思ってます。

NHK『スイッチインタビュー』2024.2.27放送回

丁寧で精緻な演技が魅力の女優・杉咲花。
演技だけでなく、自身の生活や人に伝えることをこれまでいかに優しく伝えてきたのかがひしひしと伝わる。仕事も大事、遊びも大事。でも生活基盤がしっかりしていないとやっぱりダメだよな~と改めて実感させてくれる。

杉咲花「人生をかけて生活をして、それを仕事に落とし込みたい」 - スイッチインタビュー - NHK

(2)アリストテレス

Excellence, then, is not an act, but a habit
(卓越性とは行為ではなく、習慣である)

アリストテレス

習慣の大切さは古代ギリシアの時から謳われてのか…!
TVや書籍を通じて華やかな人の暮らしや功績を目にすると「俺もパーっとかましたいな」と短兵急になってしまうが、そんな時に「いやいやコツコツやるしかないんやで」と冷静さを取り戻させてくれる一言。

(3)ヒコロヒー

働いてばかりであるという簡単な不幸に流されるのではなく、実はいろんな日々を過ごしていて豊かばかりであるという真実の幸福の旗を握っていたい、と、今日はたまたま思える日であり、明日はどうだか知る由もない。

BRUTUS連載 ヒコロヒー「直観的社会論」日々働いてばかり、なのかどうなのか?

芸人のヒコロヒーさんのエッセイが最高すぎるので人生に悩む全人類見てほしい…!私自身、仕事が夜型なので帰りが11時を過ぎることがほとんど。とくに冬は地獄だ。時間も遅いので駅のホームで乗り換えを待つ時間が異様に長い日もある。労働の疲れ、凍える気温と容赦ない強風そして酔っぱらいの喧しい声。極限状態の中、ヒコロヒーのこのエッセイに救われていた時期があったことを思い出した。いいことも悪いことも、その時の自分でその時の感性で受け止めていきたい。
ヒコロヒー「直感的社会論」:日々働いてばかり、なのかどうなのか? | ブルータス| BRUTUS.jp

②落ちこむ。~それでも生活は続く~

(4)YOU

【川口春奈】主演やられてる女優さんたちもみんな充実してて、何か趣味があったり。(仕事もプライベートも)どっちも楽しそうでいいなーって思っちゃう。自分なんか何もないし。
【YOU】25、6(歳)で充実してるのって気味が悪いわよ。

SPRiNG公式YOUTUBE『YOUのこれからこれから  YOU×川口春奈~後編~』

みなさんは”クオーターライフクライシス”という言葉をご存じですか?
20代後半から30代にかけて起こる幸福の低迷期のことらしく、周囲や自身の変化(転職、昇進、結婚、出産など)が大きいことから起きるものとされている、らしい。
私も2024年初めごろに多分コイツになっていて「この先どうなんのかなー。自分は何をしたいのかなー。」というモヤモヤが脳の隅々まで覆っていた。

そんな時に出会ったのがYOUのこの言葉。
26歳(配信時)の川口春奈は仕事とプライベートのバランスの悩みに関してYOUに打ち明ける。クオーターライフクライシスでは??と思える悩みに対してYOUは具体策ではなく「それで普通。それでよい」と肯定する一言を放つ。さすがYOUさん。人生経験が違いすぎる。YOUのような歳のとりかたをしたいなと改めて思った。

(5)巻真紀

(6)坂元裕二

泣きながらご飯食べたことある人は、生きていけます。

巻真紀『カルテット』第3話

ご飯を食べて寝て誰かとおしゃべりする。そんな小さな生活が大きな物語から人を守ってくれる。逆に言えば、人はいつどん底に突き落とされるかわからないから、日頃から生活習慣だけは身につけておくのかもなということです
それだけでまあまあ生きてることになるし、それが、それでも生きてゆくってことなのかもしれない。

坂元裕二『それでも、生きてゆく』

身に沁みる言葉の魔力みなぎる脚本家の坂元裕二さんの珠玉のことばたち。
1つ目はドラマ『カルテット』で巻(松たか子)がすずめ(満島ひかり)に放った一言。2つ目はドラマ『それでも、生きてゆく』の書籍で坂元さん自身が語っていたコメント。こういうセリフってどのような人生を歩んでいれば湧き出てくるものなんでしょうか…?坂元裕二がドラマを描いている時代に生まれてきてよかった…。

(7)若林正恭

ネガティブを潰すのはポジティブではない、没頭だ。

若林正恭『完全版 社会人大学 人見知り学部 卒業見込』

異議なし!!!
落ちこんでいる時に「ポジティブになろう!」「前向きに笑顔で!」なんて言われたらむしろ機嫌が悪くなる一方ですよね?(少なくとも私はそう)。不安とか悩みとか、モヤモヤから救ってくれるのは「自分の好きなもの・ひと」これに限るのではないでしょうか。
この先どんなことがあろうとも好きなことに熱中する、好きなものを忘れない。そんな人生を歩んでいきたい。


③試す。~質は量から生まれる~

(8)マキマ

私も10本に1本くらいしか面白い映画に出会えないよ。でもその1本に人生を変えられた事があるんだ

『チェンソーマン』39話

ドラマや映画が好きなので多くの作品を摂取したいなと思う一方で、面白くない/刺さらない作品に会うこともしばしば。でもそれが当然だし、少しでも心に引っ掛かる作品に出会えたのであればそれは幸せなことだよなと思えるようになった。

(9)山口周

多くの人は「凡打」を出すことを嫌がって不確実な打席を避けたがりますが、これは致命的です。人生で重要なのは「一本の長打」を出すことで、凡打との比率、つまり「打率」はどうでもいい。とにかく打席を増やす、これに尽きます。

山口周のツイート(2019.7.26)

これも数打つことの重要性が分かりやすい。例えが巧すぎるんだよな…
また、若いうちは打率よりもホームランを狙うべきだとも言及していて、確かに型にハマって狭い視野で物事を捉えるよりも大きなものを狙っていった方がいいよな。とにかく打席に立ってバットを振らないと。


(10)大豆田とわ子

人生に失敗はあったって、失敗した人生なんてないと思います。

『大豆田とわ子と三人の元夫』第5話

私の人生のバイブルこと『大豆田とわ子と三人の元夫』
坂元裕二脚本らしく名言のオンパレードですが、特にこの一言は話の展開も含めて神がかってた。

3度の離婚歴のあるとわ子(松たか子)に対して「あなたは人生に失敗している」「僕はそんな傷を丸ごと受け止めてあげようと思っているんです」と言い寄る男性。(女性差別や傲慢さで溢れていて改めて寒気がする)
この言葉に対してとわ子は

「確かに色々あっての結果ですけど、私自身いま楽しくやってますし、何だったらなかなか面白い人生だなって思ってます。人生に失敗はあったって、失敗した人生なんてないと思います。

こうはっきりと返す。痺れるシーンだし、この言葉を胸に抱えて生きたい。

(11)テイラー・スウィフト

Decide what is yours to hold and let the rest go.
(保持するものと手放すものを決めなさい)

ニューヨーク大学卒業スピーチより

数打つだけでなく、手放していくこと(キャッチ&リリースすること)の重要性はテイラー・スウィフトのスピーチが1番しっくりくる。
人生で大切なものは軽い方が多い一方、1つの有害な関係が大切なもの全てを上回ってくることがある。
確かに、楽しいことは軽い足取りで楽しむことができるし、辛いことは相変わらず辛い。灼熱の炎天下でも朝から晩まで高校野球を球場で観ることができたり、好きなアイドルのために何時間も並んだりすることはできても、苦手な人とは1分一緒にいることさえ辛く思い。
自分にとって大切なことは軽いのだ。好きな人やもので溢れる人生が良い。何をキャッチし、何をリリースするか。その選球眼が日々問われてる。

④働く。~楽しさと責任感とともに~

(12)トルーマン

The back stops here
(最終責任は、自分にある)

トルーマン

第33代アメリカ大統領ハリー・S・トルーマンの言葉。
私には尊敬する上司が2人いて、1人は「100やってくれ。成功は10でいいから。失敗の責任は僕が取ればいいんだし」と言い、もう1人は「責任は取らなくて良いから、責任を持ってやってほしい」と言ってくれた。2人ともアメリカ大統領なのでは?

私も頑張ろ。

余談ですが、「英文だと何でbackなの?」と思った方は橋爪大三郎『はじめての構造主義』(名著!!)をオススメします。この名著に答えあり。

(13)山口周

幸せになるには仕事の出来不出来なんか関係ない、教養こそが大事なんだぜ、などというのはまやかしで、それこそ『無教養』だということを忘れてはなりません。

山口周『知的戦闘力を高める 独学の技法』

本やドラマなど知的な刺激を受けると
「仕事なんかより知的な活動の方が尊いぜ!」
と思ってしまいそうなところを釘刺してくれる一言。教養の重要性を説く山口周さんが、「仕事ができないようじゃダメだ」と言う説得力の高さよ。仕事vs勉強という二項対立の補助線を鮮やかに取り除いてくれる言葉だ。

(14)野木亜紀子

人生は真面目さがすべてではないが、ものづくりに関しては何をどうしたって、ひとつひとつコツコツと積み重ねるしかない。怠ったら即座に死ぬ。

野木亜紀子『MIU404 シナリオブック』

私の人生を支えてくれる脚本家・野木亜紀子さんの重く刺さる言葉。
『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』『MIU404』など数々の名作を輩出し、成功しているにも関わらず、傲慢さや気の緩みといった隙を一切感じない言葉。胸の奥にどしりと響く。
真面目に頑張ろう。そして、真面目さが評価される社会になるよう祈り続けよう。

おわりに

先日、北海道旅行に行った際に友人が見せてくれた自分専用の「名言メモ」。中学生時代からこまめに残し続けているらしい。
それを見て瞬時に自分も書き残したいと思い、その衝動を抑えぬまま走ったら4000字を優に超える超える文章が出来上がってしまった。衝動大事。

まだまだ色々な言葉を思い出したいし、これから出会いたい。
次も書きたいけど、書くかどうかわからない。

風呂が沸いた。これからも日常生活を粛々と、軽やかに生きるしかない。日常にある色々な人・作品・言葉を迎えていこう。これが自分にとっての幸福なのでは?と26歳の私は思うなどしている。

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