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起業アイデア3.0
書名:起業アイデア3.0
著者:村田茂雄
目次
1. 概要&読んだ理由
2. 構成
3. 学び
4. 感想
1. 概要&読んだ理由
今、僕は次に挑戦する事業について考えています。アイデア自体は、300個近くあるのですがこれだ!と思えるアイデアを考えついていない、もしくはそこまで深く考えることができていません。そこで起業アイデアを考えるフォーマットみたいなものあるのかな?と思い、調べていたところ本書に出会いました。
本書では、起業をする際の事業アイデアの思考法が実践的に描かれています。著者の村田氏は銀行から有限責任監査法人トーマツと15年間、起業家支援に携わっています。本書はアイデアをどう事業化するのかではなく、肝心のアイデアをどう発想するかについての本です。本書はスタートアップに特化したものではないですが、根本は通ずるものが多くあると思います。これから会社を起してみたい、もしくは(自分のように)次の事業を考えていて一旦、思考を整理したいと思っている方にオススメの本です!
2. 構成
プロローグ:誤解だらけの起業アイデア創出
第1章 そもそも起業アイデアとは何か
第2章 起業アイデアの作り方
第3章 ビジネスプランの作り方
第4章 顧客ニーズの把握の仕方
第5章 アイデア発想のコツ
各章に細くセクションが設けられてはいるのですが、それをここに書き出すとかなりのセクション数になるので(意味もないですし)割愛します。興味のある方は、調べてみえると出てくるかと思います。
3. 学び
・センス(発想力)、たくさんのアイデア、ブレスト、常識、モチベーション、事業計画、スキルや経験、人脈は起業アイデアの創出には不要
・アイデアの発想には人によって得意な分野、不得意な分野がある。分野は人の価値観に依存する。
・感情ベース、時間ベース、お金ベース、空間ベースで考えると自分の価値観に気づくことができる
・簡単に思いつくアイデアは誰かも発想し実現している。アイデアは量より質である。
・ブレストをやると以下のような弊害が出てくる
- やりたいアイデアではなくなってしまう
- 一般的にウケの良いアイデアになってしまう
- 顧客の声を聞かないでアイデアが捨てられてしまう
・起業アイデアは誰の、どんな課題を、どのような解決策で、どのように提供し、誰からお金を貰うのかの要素で成立している。この要素を一つでも変えれば、それは新しいアイデアである。
・上記のような5要素を考えるときには3つのアプローチが有効
- プロダクトアウト発想法
- マーケットイン法
- コンペティターシフト法
・マーケットイン発想法での起業アイデアの構築方法
- 顧客、または課題を考える(順不同)
- 顧客が抱えている問題に対して解決策を考えて、ベストなものを選ぶ
- 提供方法を考える
- 収益化を考える
・コンピティターシフト発想法での起業アイデアの構築方法
- 競合の5要素を明確にする
- 明確にした5要素をずらしてみる
- ずらした要素に他の要素が合致しているかを吟味し整合性を取る
・ビジネスに必要な視点は以下の5つ
- ストーリー
- 競合の視点と優位性
- 目標と市場規模
- 採算性
- 実現性
・ビジネスの成否は経営資源を集められるかにかかっている
・競合は同じ目的を達成するためのあらゆる手段
・競合との比較では要素を細分化してある一点において圧倒的に優れているかをみる。圧倒的に優れている点があれば勝てる
・起業を通じて実現したい世の中、実現したい世界を定義する。定義は曖昧なものは避ける。
・ヒアリング対象者のターゲティングでは人が5つのグループに分けられることを知っておく。(イノベーター理論)
- イノベーター(革新者)...新しいアイデアや技術を最初に採用するグループ。
- アーリーアダプター(初期採用者)...採用時期が2番手のグループで、プロダクトそのものの良さを判断して採用を決定する
- アーリーマジョリティー(前期追随者)...アーリーアダプターが採用してから採用する一般的なグループ
- レイトマジョリティー(後期追随者)...平均的な人が利用して、一般的な人が利用してから導入するグループ
- ラガード(遅延者)...もっとも採用に懐疑的な、変化を嫌う、旧来のものを使い続けるグループ
・ヒアリングするべきはアーリーアダプター
・ペルソナを探すときは「〜のような課題を抱えている人」のように課題ありきではなく。「〜をしている人」「〜の状況にある人」のように属性で探す
・課題は何層にも分かれているので、表面的な課題ではなく、より深い課題を見つけ出す。
・MVPはコアな部分をアーリーアダプターに提供できる機能だけで十分
4. 感想
「アイデアの事業化」に関する本はよくありますが、「アイデアの創出方法」の関する本はあまり無いと思います。しかも、本書ではその創出方法が体系的に解説されているので学ぶ点は多くありました。本書の後半部分では、ヒアリングの仕方、事業拡大、ユニットエコノミクス等についても触れられていましたが、個人的にはそういった内容は起業の科学などの方が詳しく正確に書かれているのかな思いました。ですのでアイデア創出の体系的な思考方法を学びたいと言う方にはオススメできる一冊です!
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最後まで読んでいただきありがとうございました!
では!