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声に出して伝えよう。まずは聴く!!【フィードバック⑤ 傾聴するという一歩目】
「多くの人は、自分の話はそんなに悪くない。だから、人との関係は得意だ、苦手ではないと思っている。それは、対人関係の本当のポイントが、聴く力にあることを知らないからだ(ピーター・ドラッカー)」
どうも、さいさんです。
今日はフィードバックにおける最初のポジション。
「傾聴」のお話になります。
☆
コーチングのプロセスでは、
聴く ⇒ 伝える ⇒ 引き出す
という三つの段階でコミュニケーションをとっていきます。
「傾聴」はこの一歩目であり、聴き方の技術ともいえるでしょう。
☆ 傾聴を理解する
ではこの第一歩目。
「傾聴」における目的とは何でしょうか?
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☆
それは相手の「現在地」を確認するという所にあります。
私達は様々な要因により、いとも簡単に自分の現在地や目的を見失います。
☆
かつて。東日本震災後に僕はボランティアとして、あるエリアの中学生達を支援していました。
その中の一人である彼女は、春の高校受験へ向けて基礎からやり直していくコースにいました。
そしてある時、ちょっとした違和感を覚えました。正解だと分かった時に彼女が見せる表情は「うれしい!」という感じではなくて、むしろ「ホッ」としている感じだったからです。
自習室での態度や勉強への取り組みもすごく真面目でしたし、なんとなく「本当は(基礎は)出来ているんじゃないかな」と思い、まずはとコミュニケーションを取ることにしました。
彼女はいつも一緒にいるお友達もいましたので「ちょっと今、大丈夫?」と声をかけて、二人にいつから仲良しになったのか? 学校ではどんな様子なのか? 得意な事、不得意な事を聴いていくようにしました。
「本当は出来ているのか?」という頭越しの投げかけではなくて、彼女の背景や状況を知り、自己紹介をして、まず関係性から始めたわけです。
☆ 傾聴の第一歩
まどろっこしい。なんでズバッと聞かないの?と思った方もいるかもしれませんね。
僕は傾聴において「評価・判断・分析」をしないことを大切にしています。
相手が「評価される」「判断される」と受け取れば、よい評価、よい判断を受け取れるように、本音や事実、実際とは違った返事をするでしょう。
ましてや「分析される」と受け取れば人は無意識にガードを固めるものです。このような聞き方では、相手に安心や安全の感覚を与えることは出来ないわけです。
フィードバックは最終的に「感謝・提案・評価」をしますので、多くの人が聴く前から「評価」しようという態度をついとってしまいがちです。
これがフィードバック失敗の第一歩として、よく見受けられるところ。
年上だから、目上だから、地位が上だから等々、理由にならない理由で相手への尊重を欠くことが、ハラスメントの入り口ともいえるでしょう。
いかに先入観や評価といったものを外し、心の棚に置いて、純粋に人としてフェアに相手と向き合うかが重要なのです。
そして、その為にも傾聴では
①相手が聴きやすい場を作る
②話を聴いて事実を確認する
③相手がまた話せる、話したいと思う状況で終える
というサイクルを大事にします。
今回のケースでも、相手と話すタイミング、状況、距離感といったところに気遣い、自分の仮説の証明ではなく、彼女の背景や状況を知ることを優先したわけです。
*対話や関係性。フィードバックに関してはこちらもおススメ。
☆ オープンに話すとは?
加えて、ここで「オープンな質問」をしていることもポイントです。
オープンな質問とは、相手が制約を受けずに自由に答えられる質問。
解答に自由さが保証されている問いです。これは日常会話として難しいものではなくて、純粋に相手が何を考え、どんな感情なのかといったこと。
自分自身が相手に対し興味や好奇心をもって、本音で接していれば、自然とよい会話になると思います。もちろん、口を挟まずに、最後まで相手の話をきちんと聴き通すことも重要です。
この反対となるのが「クローズドな質問」。
簡単に言えば、相手に「YES」か「NO」を要求、選択させるような言動になります。
僕がセッションでよく視るケースでも、上が一方的に指示し、命令する。そんな環境が多すぎるように感じています。上司の都合、大人の都合、行政の都合といったものを下に置かれた人々に押し付けていくことが日常茶飯事になっている。
この為、みんなが本音を見せず、殻の中に閉じこもるようなコミュニケーションとなりやすいのです。
これは前記したように「評価」の意志や態度を持っている事から、連鎖して起きやすいことでもあります。そして、これまでも触れてきた「情報交換」のコミュニケーションの場は、このクローズドな状況を作り出すことを加速させます。
☆
というわけで、長くなりましたので次回に続きます。
何が起こったのか?
どんな変化が訪れたのか?
ではでは!
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