「インセプション」
「インセプション」は精神世界の話。
潜在意識を変化させて現実世界の行動を操作しようという話です。
人間の意識をユングの定義で大まかに分けると
「顕在意識」と「潜在意識」に分かれます。
で、「潜在意識」はまた大きく二つに。
それが「個人的無意識」と「集合的無意識」です。
「インセプション」ではこの「個人的無意識」を書き換えるという話。
「個人的無意識」とは「過去の経験によって形成された価値観(フィルター)」のこと。
このフィルターによって外部からの刺激に対してどのような反応をするのかを決められています。
映画内では「マフィアのボスの息子の価値観」を書き換えるために主人公たちはボスの息子の意識の中に潜っていきます。
そして「偉大なボスである父親の意志を継ぐ」という価値観から「自分ならではの組織運営をしていく」という価値観に書き換えます。
これにより価値観の変化したボスの息子は現実世界での行動も変化していきます。
実はこの映画、「自分を変えるためのヒント」が隠されています。
そもそも「自分を変える」とは曖昧な言葉ですよね。
「自分を変える」とは、この映画の文脈で言えば「個人的無意識を変えること」です。
個人的無意識を変えることで、自分からのアウトプットが無自覚に変化していく。
だから周囲から「変わったね」と言われますが、本人としては「え?何か変わった?」としか思わないのです。
それをこの映画は表現している、と考えています。
ではどうやって変えるのか。
ではでは。
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