類推思考と抽象度の操作
何度挫折したか分からない「世界史の極意」
この正月で読み切ることができました。
内容としては
類比の視点で世界史を見ていくことで現代に起きる戦争を防ぐ方法を模索する
キーワードは
「類比」
「帝国主義」
「資本主義」
「ナショナリズム」
「宗教」
私が挫折しまくった理由は個別具体的な歴史に囚われて混乱してしまったから。
「資本主義」「ナショナリズム」「宗教」の観点を意識していけば最後まで読み進めることは難しくありませんでした。
ではこの「類比」ですが、広辞苑で調べてみると
・類似点に基づき他の事をおしはかること。
・二つの特殊的事例が本質的な点において一致することから、他の属性に関しても類似が存在すると推論すること。
・論理学では(→)類推に同じ。
つまり、
二つの事柄の間には前提として類比点があり、他に類似点があるかを推測する
ということ。
ネットで類比を調べると、
過去に経験した事柄を、現在直面している事柄・問題に対応づけ、推論学習することである。
とのこと。
以下、参考サイト
つまり類比する事柄は、過去に起きた出来事と現在起きている出来事でもいいということですね。
類比できる事柄はかなり広義にわたるようです。
この
類比とは二つの事柄の間には前提として類似点があり、他にも類似点がないかを推測すること
なら、どうやって他の類似点を探すのか。
ある面白い考え方がありました。
それはある事柄を類比する際に、抽象概念でグルーピングし直すこと。
ライオン、サメ、小魚、うさぎ
これらを哺乳類と魚類で分けると
ライオン、うさぎ
サメ、小魚
それを肉食か否かで分けると
ライオン、サメ
うさぎ、小魚
と分けることができます。
以下参考サイト
つまり、類比とは二つの事柄の間には前提としての類似点があり、他の類似点を抽象的な概念から見つけることといえます。
なら世界史を見た時に個別具体的な出来事に囚われていては、未来に起こることを予測することはできませんね。
過去に起きた世界大戦までの世界の流れ
と
現代の国家間の緊張が生まれるまでの流れ
を類比した時に
「帝国主義」というキーワードで類似点を探した結果
「資本主義」「ナショナリズム」「宗教」
が浮かび上がってきたということでしょう。
抽象度の行き来をしている
と言った方が私からしたら馴染みのある言葉ですが、私の抽象度の行き来はあくまでも点でした。
この抽象度の行き来を線である歴史という時間の流れの中で行うのは広い視野と知識がないとできないのではないでしょうか。
歴史という時間軸の長いものに触れ、全体像を俯瞰できるようになれば、新しい視点で物事を見れるようになりそうですね。
ではでは。