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【1分解説】コロナショックがインバウンドに与えた影響
2020年3月の訪日外国人観光客数が前年から9割減少しました。新型コロナウィルスの感染拡大に伴う入国規制措置が影響した為です。
訪日客消費は、2019年に過去最高となる4.8兆円になったところでした。ここでは、コロナショックがインバウンドに与える影響をデータで整理します。
東日本大震災を超えたコロナショック
上記は、2003年から現在までの訪日外国人観光客数の推移を示しています。
2020年3月の入国者数は19万人で、統計開始以来過去最低を更新しました。東日本大震災直後の2011年4月でも30万人だったことを考えると、かつてない水準であることが分かります。
コロナショックが与える影響
コロナショックにより、インバウンド消費の恩恵にあずかってきた多くの事業者に影響が出ています。
・ JALは足元で国際線の9割、国内線の6割を減便
・ 大手百貨店の免税売上高が9割減(総売上も6~8割減)
・ ホテル稼働率が過去最低の30.5%に
航空業界や宿泊業界の対応
航空会社では、旅客機の客席への貨物の積みこみを計画しています。乗客を乗せず、客席部分を貨物スペースとして活用した場合には、1.4倍の貨物を積載することが可能になるとのこと。
ホテル事業者は、需要急減を受けて休館に踏み切るケースが増えています。キャッシュアウトが続く業界は資金繰りにも懸念が出てきており、各社手元資金を確保する動きを見せています。
今回は以上です。