潰瘍性大腸炎の患者さんに結構多い〝うつ病〟はなぜ起こる?
本題に入る前に…
全ての方に当てはまるとは限らないのですが、潰瘍性大腸炎の患者さんで、薬だけでなく自分でも何かできることはないか?と考えている方向けに〝こんな対策があります!〟という記事を書いていますので興味がある方はご覧ください。
さて、表題にある通り、とある著書によると、潰瘍性大腸炎の患者さんの3分の1から半数の人は、うつ病のような症状も併せ持っている可能性があるとのこと。
うつ病とは一日中気分が落ち込んでいる・何をしても楽しめない・眠れない・食欲がない・疲れやすいなどといった症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている場合にその可能性が高いとされています。
潰瘍性大腸炎の患者さんとうつ病の患者さんに関係しているものとして、一概には言えないものの、セロトニンという脳内物質の量が不足していることが挙げられます。
セロトニンは気持ちを安定させるために必要な物質で、これが不足しているとうつのように気持ちが落ち込む以外にも、感情が制御できずに暴力的になってしまうことにもつながってしまう可能性があるとされています。
健康だと思っている人でも、些細なことで落ち込んだりイライラしがちな人はセロトニンが不足しているかもしれません。
潰瘍性大腸炎の患者さんで起こるセロトニン不足は、その発症を恐れて食べるものが制限されてしまった結果、セロトニン生成に必要な栄養を摂取できていないことが一つの原因としてあると考えます。
セロトニンの生成に必要な栄養素はトリプトファンとビタミンB6です。
トリプトファンは米・卵・バナナなどに含まれ、ビタミンB6はマグロなどの魚類・鶏肉などに含まれます。
体調を見ながら上手に摂取していき、ビタミン剤などのサプリメントも活用するのも良いと思います。
補足ですが、トリプトファンは夜になると睡眠を促すメラトニンの生成に使われるため、よく眠れないなど、睡眠に問題を抱えている人にもお勧めです。