お酒の中に木が 謎のアフリカ料理に迫れ! | ナイジェリア料理
「アフリカ料理」と言われると何を想像するだろうか。私はなにもパッと思い浮かばなかった。人によればテレビで特集される極端な少数民族の食事を想像する人もいるだろうが、そもそもアフリカ大陸には何十もの国があり、それぞれの国、地域で食文化があるはずである。深い世界のはずなのに注目されにくいのはなぜだろう。今回、アフリカ料理の中でもナイジェリア料理に迫っていく。
ナイジェリア
なんでナイジェリアやねん。ということからなのだが、そもそも東京都内にアフリカ料理自体が極端に少ない。同伴者が一度行ったことのあり紹介できるアフリカ関係の料理店がたまたまナイジェリアだっただけだ。やはり、まだ国内では注目されていないのは間違いないのだろう。しかし、10年前のタイ料理やベトナム料理も似たような感じであったが、今や国内でメジャーなエスニック料理となっている。ナイジェリア料理の知名度もこれからは伸びしろしかない。
失礼ながら、ナイジェリアに関する知識はボビーオロゴンの出身地であることくらいしか事前知識はなかった。この機に得た知識を読者の皆様にも共有しよう。
ナイジェリアの国土は日本の2.5倍であり、非常に大きな国であることだ。人口は2億人で日本の1.4倍ある。アフリカの巨人と称されることもある。構成される主な民族はハウサ人、イボ人、ヨルバ人だ。肌は黒よりの方が多い。宗教も納得の構成で、北部は砂漠の影響から納得できるイスラム教、南部は都会で元植民地のイギリスの影響からキリスト教。やはりイギリスの影響で言語は英語のようだ。
ちょっと知るだけでも魅力しかないじゃないか
ナイジェリア料理
今回も新宿三丁目に向かい、アフリカンレストラン「エソギエ」にお邪魔した。
入りづらい外観の雑居ビルの3階にあり、急な階段を登った先にある。ドアを開けると黒人の方が丁寧に案内してくれた。最初は勇気がいるが、入ってしまえばこちらのものだ。
キャッサバとガリ
高校の社会科の選択で地理を選択した人なら「ナイジェリアのあたりはキャッサバとヤムイモの生産量が多い」なんてことを覚えている人もいるだろう。
私はキャッサバそのものを見たことがないし、それを使った料理も口にしたことがなかった。
(あとでタピオカの原料がキャッサバだと知ったのだが・・・)
今回、紹介してもらったお店でキャッサバを知ることができた。
私なりの表現をするとパサパサとした長芋だ。この長芋を粉にして餅のように食べられる。この餅をガリと呼び、素手で手に取りシチューなどにつけて食べる。
ガリは酸味が強いのが特徴だ。普段、日本の餅に食べ慣れているため、口に運ぶまで意識は日本の餅なのだ。舌が酸味を感じたときになんだか異質な感じがして慣れるまでに時間が必要だった。
奥にあるナイジェリア風シチューは店員さん曰く、ポピュラーな食べ物らしい。メニューでは魚だったが、魚が品切れで羊肉を入れてくれた。メインの具材はなんでも良いらしい。
この羊肉の背骨だが、骨髄の中まで食べくり抜くのが、ナイジェリアスタイル。強く勧められ挑戦したが、指で押し込んでも、フォークで刺しても硬すぎてくり抜くことができなかった。くり抜けた方がいたら是非その味を教えてほしい。
手前のボウルはフィンガーボウルで手を濯ぐために用意してくれたものだ。
アフリカのカオマンガイ
見た目はまんま、カオマンガイや海南鶏飯。ナイジェリアの焼き飯とも呼べるだろう。
トマトとスパイスの香りが特徴的なライスにローストチキンが乗っている。
世界中にチャーハン系の料理があるが、この類で私がハズレを引いたことがない。アフリカにおいても日本人の口にあうものNo.1は焼き飯なのだ。遠い異国の地であっても米を食べて、似た料理を食べていることに親近感があるではないか。
独特な料理たち
多くの料理では羊肉が用いられる。トマトや玉ねぎといった野菜も多く使われる印象を受けた。海に面しているからか海産物を使っている料理も多く、アフリカ=砂漠のような印象をどこかで持っている無知な私からすれば、この料理の豊富さに驚きを覚えた。
アフリカのお酒事情
日本でこのお店だけ?オゴゴロドリンク
このお酒、木の皮がお酒に入っているのです。お酒そのものはスピリットだ。ほのかに香る木の匂いが他のお酒にはない初体験を味あわせてくれた。
このお酒は「オゴゴロ」といい、お隣のガーナでも有名なようだ。”木の皮を入れるなんておもしろい”といろいろ調査してみたが、オゴゴロで検索してもこのお店しか出てこない。英語で検索してやっと内情がわかるのだから日本ではかなりレアなドリンクなのだろう。
マップ
今回訪れたエソギエ
#日本で世界飯
第二弾としてアフリカ大陸、ナイジェリアの料理