本物のししゃも、知ってる?【人口4000人の町でインターンをする大学生の話_5日目】
今日やったこと
聞き取り:大野商店
今日はめぐみ水産から車で10分。鵡川町の大野商店さんにお伺いしヒアリングをしました。大野商店さんは、鵡川でししゃもを100年以上販売している老舗のお店です。
実はみなさんが食べているししゃも、本物のししゃもじゃないって知ってましたか?
僕らが普段食べている「ししゃも」は大体がカペリンという魚。本物のししゃもはどこでも取れるというわけじゃない。本物ししゃもは北海道の太平洋岸にのみ生息し秋のシーズンでしか取れない。実は貴重な魚なんです。
カペリンは見た目がししゃもとそっくりすぎる見た目。ししゃもにそっくりすぎるから、バレないだろうとししゃもと偽装して販売する業者が登場。カペリンはししゃもとして人気になり、良くも悪くもししゃもの名が全国に広まりました。
本物のししゃもの存在が日本で認知されなくなってしまう…そんな事態を憂い、東京の日本橋のとあるデパートのバイヤーさんが本物のししゃもを広めたいと、大野商店さん(先代)に直談判。3度もお伺いをした後、北海道物産展での出展を決意。そこから、日本全国の北海道物産展に出展。大野商店のししゃもは北海道物産展の定番に。大野商店の歴史をお聞きしました。
今の状況は、大体みんなが食べているのは魚種の変化により、ししゃもが不漁になっている時代…。今まで上がったことがない魚が上がってきてしまい、これまでの商売が成り立たない水産加工会社も少なくないです。どんどん魚が南から北に上がってきている現状。
「南の魚が来てるなら、それを売ればいいじゃん?」そう思う方もいるかもしれませんが、なかなかそうはいかない。魚を商品にするための加工法や生産ルートの確保だったり…とにかく、「お魚屋さん」は地域によって持ってる設備も人脈も違い、地域に根強した形態をとっていたということで、全国的に魚の問題は拡大している….
その後は、自身のプロジェクトの進行状況等の相談を含めインタビュー。聞き取り調査も今日で何回目だろうかという感じ。どんどん内容の濃いヒアリングできてると思います!
寄り道:道の駅
帰り道、むかわの道の駅を視察。道の駅でどんなものが売られているのか、隣町も含めて調査してます。ここは恐竜が多い。
お魚
今日は帰る時、お魚を店舗に卸している様子に立ち会うことができました。厚真に来てお魚に触れる機会は多くなりましたが、箱に入ったいわゆる業者用の状態で見る機会はなかなかないです。場所が違えば、名前も聞いたことがない魚を見ることも。
買い物
今日は少し遠出をして苫小牧までお出かけしてみて大きめのスーパーに。九州民はみんな知ってるトライアル。まさか北海道にもあるとは思わなんだ。
今日のご飯
今日の気づき
地域課題はどこも同じ、でも要素が異なる
昨日1日を通しても思ったことですけど、地域課題は話を聞いてると人口減少や今までの特産品が取れないなど…どこも抱えている課題は正直似ている。けれど、要素分解してみると原因と現状と解決策(出口)が違う。
例えば同じ魚種の変化。原因は環境問題などが多く挙げられますが、現状が大きく異なる。地域によって、加工・販売をできる魚種に違いがあるし、解決策としての販売方法も違う、
例えば、人口減少。単純に少子高齢化が原因なときもありますが、隣の街に人口が吸われているだとか、教育があまり良くなく子育て世代が離れていくとか、大学進学後戻ってくる人がいないとか…
そういう要素分解の力とゴール設定って改めて大事なんだなと。同じ商品開発でも企業によって実行できること、達成できることが違いすぎる。だからこそ、分解して考える必要が、難しい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?