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新卒人事に赤裸々に聞くシリーズ「頑張ったことがない人は、高校以前の思い出話の延長線を学生時代頑張ったことに紐づければいいだけ」あじゅまるさん(6/n)

あじゅまるさんプロフィール


メーカーの人事。新卒の採用も担当。自動車メーカーの営業から転職した経験を持つ。
あじゅまるさんnote:あじゅまる|note


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中高時代の話はガクチカになるのか

ーなんかたまに就活で聞くのは、事実上大学の間の期間のエピソードじゃなきゃダメとか、コロナ世代だから、中高時代の思い出話もいいけど、基本的には大学時代の話しかしちゃダメだよみたいな話しも結構YouTubeとかで飛び交ってるんですよ。そのへんってどうなんですか?


 
『あー、それはあるんですけど、たぶん質問の内容で違って、国語の問題になっちゃいますけど、ガクチカの「学生時代頑張ったこと」っていう「学生」は大学生を表してるし、中学生や高校生とかは「生徒」だよね?って定義のことを言ってるみたいな感じですね。』
 

ーなるほど。


 
『なのでガクチカ聞かれたら、「大学生の話をしろ」っていうのは多分合ってると思います。』
 

ーあー、やっぱそうなんですね。やっぱ就活をちゃんと乗り越えたかったらやっぱ大学時代に何かしら一個取り組んでおいた方が良いっていうのは、どうしてもあるんですね。


 

学生時代を頑張った気がしない人もガクチカはあるはず


『そうですね。
 
ただ、自己PRの方とかには、それこそ幼稚園だろうか小学校だろうが何でもいいので、思い出話で持ってくればいいと思うんですよね。で、その延長線を学生時代頑張ったことに紐づければいいだけなのになーっていう。』
 

ーすごい!そういうことなんですね。


 
『例えばまあ、さっきの野球でもなんでも、スポーツじゃなくても僕はいいと思うんですけど、自己PRとして例えば「私映画鑑賞がめっちゃ好きで、ハリーポッターに小学校の頃めちゃくちゃハマったんです。その作品にめちゃめちゃ感動して高校生の頃から結構映画とかを見るようになったんですけど、大学でコロナ禍になっちゃったんです。

オンライン授業になってしまって、友達も作れなかった時にたまたまネットフリックスで見てた吹き替えじゃない英語原作の映画に感動したんです。

そしていくつかよくわからないシーンもあって、私、大学時代は英検とTOEIC資格取得の勉強をしました」とか「海外映画について語れる人を探すためにサークルで海外映画好きの人を探したり、友達を紹介してもらったりしました」とか、「人に貢献するって最高のシーンに近づくためにお客さまに寄り添った接客を身につけたいと思って、高級ブランド店で一流の接客を磨くアルバイトに励みました」とかでもいいと思うんですよ。』
 

ーあーなるほど。すごい!


 
『だからガチで頑張ったじゃなくても、「頑張って」がどれくらいの頑張りを指すのかはそもそも個人の捉え方なんで、頑張ったことになっているんだったら、学生時代じゃなかったら小学生ぐらいのめちゃめちゃ強い感情が湧いたものを引っ張ってきて、それに結びつくエピソードを話せばいいんだろうなって思うんですけどね。』
 

ーえー、すごいですね。これ結構いろんな就活生の悩みが解決しそうな話な気がする。


 
『「私そんなエピソードもないんですけど、どうすればいいですか?」ていうこともたまに聞かれます。いやいや、全然作れるって。』
 

ーみんな頑張ったことないけどどうしようって言ってますよね。こうやってやればいいんですね。


 
『そうですね。なので例えば「頑張った」じゃなくても学校から出される課題レポートとかであるじゃないですか。

オンライン授業になって、オンデマンドで授業見るとか、ライブ配信を見てレポート提出しろとかって苦痛でしかないと思うんですよ。だから、それに楽しみに見出せるように、「私が高校時代に培ってきた講師の口癖やイントネーションに注目しながら話を聞くというやり方で、なんでそういうふうに話すのだろうと思考してメモで最後にまとめるということを取り組むことで、レポートを楽しいようなものにしました」とかでもいいと思うんですよ。』
 

ーそれでもいいんですね。


 
『それを面接で言ったら「そういう工夫する子なんだ」ってなると思うんですよ。普通に。』
 

ーへー、そうなんだ。


 
『面接官側も「自分だって、1週間で90分を何コマもライブ配信で観てたらもう講義中寝るわ!」って普通なっちゃいますよ。だからそんなひどい状況を「私はこんな考え方でこんなふうに変えたんです」って言ったら「その発想すごいね」「面白いね」とかなると思うんですよね。
 
まあ実際、それをやったかどうかは別としてなんですけど、その部分を培って来たのは中学のこの経験です、とか高校のこの経験ですって言えばいいと思いますよね。』
 

ーそうやって繋がっていくんですね。それが出来る学生ってどれぐらいいるんですか?


 
『あんまりないですね。本当、これこそ1割切るんじゃないかと思いますね。』


テンプレガクチカが落ちる理由


 

ーですよね。人材エージェントかキャリアセンターみたいに大人を入れるとテンプレテンプレするのは回避できるというか、それなりに人間味があるように整えてくれると思うんですけど、学生は基本的には自力突破してくるから、そうなっちゃうんだろうなみたいな感じがしますね。


 
『そうですね。あれって感情が見えないので「この人何がしたいんだろう」みたいな。』
 

ーああ、なるほど。だから感情で語っていけばいいんですね。


 
『そうですね。基本的には実績とかは行動ベースみたいなことが実情だと思うんですけど、「それをやろうと思った動機はなんだったの?」っていう事が大事です。』
 
ー学生はやっぱり、ある程度人気の企業に行きたいと思ったら、そのストーリーを描けないといけないんですね。


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