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2017年3月5日 20:05
「エントリー状況はどうだい、野田くん」「いやぁ、まだ始まったばかりですよ、今泉部長」野田はまだ春も来ていないというのに、汗だくになりながら答える。そうか、と言って今泉はどこかにいってしまった。もう五日もたったというのに、エントリーサイトからの申し込みは芳しくなかった。そりゃそうだ、と野田は内心冷めながら結果を見つめる。野田がいる会社は商社といえば聞こえはいいが、三菱、三井と
2017年3月5日 19:17
「ね、言った通りにやれば、楽勝でしょう?」石川が自慢げに語りかける。「はい‥びっくりしました!こんなにスムーズにいくなんて‥」望月はまださっき起こったことが信じられないようだ。「しかも、君がぶっ飛ばした岩渕って男の子の経歴、中々立派だったよ。ほら、私服で参加して、最後しょぼくれて帰った人」手渡されたアンケート用紙を見ると、参加インターンと書かれた欄に望月も知っているような有名ベ
2017年3月1日 23:48
「いやー今年も来ちゃったね、就活解禁。忙しくなるなぁ。ねぇ斉木くん」ブクブクと肥えた体にハイエナのような鋭い目つきで、一枚1000円以上する肉を頬張る。「そうですねー。一斉に企業の採用サイトもオープンしましたし。また今年も野田様のために例年通り優秀な人材をご提供いたしますよ」斉木はペコペコしながら野田と呼んだ目の前の男に酒を注いだ。場所は赤坂。野田はとある企業の採用チームのリーダー