フルマラソンを完走したいなら本を読め
「本を読むことは良いことだ」と誰しもが思っている。
その理由は知識だったり、新しい考え方だったりする。
でもそれだけではない、と僕は思う。
昨年1年間で紙の本を100冊読んで、明らかに変わったことがある。
この恩恵は、今流行りの速読(要点だけ掴む読み方)では得られない。紙の本をじっくり1文字ずつ読むことで得られる恩恵だ。
それは集中力と忍耐力。
本を読み切るという行為はマラソンのようなもので、つまらないと感じた瞬間に苦痛になる。また、少しでも難解な文章に遭遇すると、すぐに迷子になってしまう。
それでも1文字ずつしっかりと読む。諦めずに最後まで読む。それを繰り返しているうちに、少しずつ慣れてくる。読書をする筋肉が付く。
そして次第に集中力と忍耐力が備わる。
今年の6月にフルマラソンを完走した。誰にも言っていないが、僕は読書のおかげだと思っている。
20キロ地点で心身とも明らかに限界を迎えていたが、「100冊の本を読んだ」という自信と、「最後まで飛ばさず読み切る」癖が、約43キロの完走に導いてくれた。
読書は知識だけでなく、自己肯定感も上げてくれる。そしてフルマラソンを完走に導く力がある。僕はそう思う。