arica00-02|前提条件の見直し|「自分自身との信頼関係」と「原動力」。
aricaについてはぜひこちらのコラムから読んでみてください。
自分の「好きの在処」を見つけて集めていく方法をお伝えするaricaのその具体的なやり方をお伝えする前に、見直すべき3つの前提条件についてお伝えしていきます。
2つ目と3つ目は「自分自身との信頼関係」と「原動力」について。
02|自分自身との信頼関係を見直す
よく、自分の内側や「センス」と呼んでいるものを信じられなくなってしまう経験として他者に「ダサい」だとか「センスがない」と言われた経験が脳裏にこびりついているケースがあるのではないかと思います。
(冗談でも傷付きますよね)
これも、あえて論理的に観測してしまうと「そう感じる人がいた」というひとつの「事実」であってその言い分そのものが「真実」ではありません。
もっと詳細に言えば、「人の奥底にある魅力を見出すだけの洞察力や、人の感情を想像する力が乏しい人物がいた」というだけ。
またそういった人物をよく観察すると、当人にも自分の内側を信頼できない不安があることが伺えますし「誰かを落とすことで自分の方がまだ上にいると思いたい、安心したい」という心理が表れたものと推測できます。
(そのような人物が表立って自分自身を表現したり、自分の言葉で発言できていないことからもその「怯え」に近い心理が伺えます)
しかし、この人物に着目していても建設的ではない上に、基本的に他者の行動や思考を変えることはできません。注視しなければならないのは、「自分自身もその意見を採用してしまった」ということです。
要は、「その人と一緒になって自分の感覚をダサい(価値のないもの)と決めつけ、自分の内側を信用しなくなってしまったのは、他でもない自分自身だ」ということ。
「センス」や「自分の好きを知る」云々の前に、例え今はまだ拙く思えたとしても「自分の感覚を信じて大切にする」という自分自身との信頼関係が築けていなければ、どんなに素敵なものを手にしても、誰かから賞賛されたとしても、心から満たされることは難しい。
まずは自分自身との信頼関係が築けているかを見直す必要があるのです。
そして人間には「センス」というシステムとは別に、「感情」というセンサーも搭載されています。この感情というセンサーは自分が普段気づけていない願望や、本質的に望んでいることを知るための重要な機能です。
自分との信頼関係を築くためにもまずは「心無いことを言われて悲しい」「嫌な気持ちになって傷ついた」と感情を無視せずに感じることが重要です。
感情を感じて一度痛みに寄り添い、「他者の心無い言葉は真実ではない」ということも論理的に認識した上で、「ではこのひとつの出来事をどう活かしていこうか」と思案する。
感情を肯定しながらも、それをターニングポイントに変換して前進的に考え行動することで、自分自身との信頼関係を築いていけます。
もしそんな人が相棒だったら、自分が何を選択するにせよめちゃくちゃ心強くないですか?
自分自身が自分にとってそんな存在であることが、「好き」を集める前提として大切なことです。
03|原動力のあり方を見直す
「初期設定」をここまで重要視するのには訳があります。それは、人は初期設定した前提を元に、さらにその設定を強めることでより大きな成功を得るように動くからです。
例えば、自分なりにセンスを磨いていこうと思って「バカにされた悔しさをバネにあいつを見返す! 辛さを糧に素敵になってやるぜ!」という初期設定を組んでしまうと、「もっと素敵になるためにはもっともっと辛さに耐えて、さらに見返していかなければならない…」という状態に自分を追い込んでしまうということです。
悔しい思いや傷つく思いをすると「見返してやりたい」「あいつより自分が上だと認めさせてやりたい」という心理が働く人もいると思います。
それがひとつの転機になることはあれど、それに引きずられて辛い初期設定を自ら選択してしまうと、その後の自分を苦しめ続けることになってしまいます。
そうならないためにも「悔しい」「悲しい」感情をしっかりと感じ切って成仏させることが重要です。その上でその痛みも認めながら、その後の自分が楽しめる初期設定を選択していく。
「自分のペースで楽しんでいたらうまくいった!」「もっと素敵になるためには、もっともっと楽しめばいいんだ!」という初期設定を組むことが、将来的に自分により良い環境を用意してあげることになるのです。
その方が本当に心から好きなものを集められそうですし、それをきっかけに素敵な人もまわりに集まってきそうだなと思いませんか?
そんなにすぐには自分の感覚や内側を信頼できないと思う人もいるかもしれませんが、そういう方は不安を感じながらでも、ほんの小さなことでも、自分で好いと感じたものや誰かに「これ素敵だね」と言ってもらえたエピソードを丁寧に集めてみることをおすすめします。
人は嫌な記憶の方が鮮烈に脳裏に残ってしまいがちですが、小さなことでも、数は多くはなくても、そんな温かなやりとりはどこかにあったはずです。
そもそも「好きの在処を見つけて集める」ということは小さな気づきを丁寧に拾い上げたり、言語化してあげてよくよく観察 / 分析してやることの繰り返しになります。
たくさんの知識や情報を浴びるようにとにかく触れていくことが有効なタイミングもありますが、まずは外からものを詰め込む前に、自分の前提条件を見直して初期設定を変えてみる。それがその先に集める「好き」の質を大きく変えていきます。
次のコラムでは、自分の「好きの在処」を見つけて集めていくための機能としての「センス」の認識をもう少し深めておこうと思います。
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