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【読書記録】さみしい夜にはペンを持て
今回は、【さみしい夜にはペンを持て】についての要約と紹介を行いたいと思います。
・本の概要
「長編詩であり、冒険絵本であり、あらゆる少年少女のハンドブックであり、文章を書くことがすっかりおもしろくなってしまう魔法の本」
こんな本は、世界中でもはじめてなんじゃないかな。
他者より先に、自分との人間関係を築くための本
『嫌われる勇気』古賀史健が、
はじめて13歳に向けて書き下ろした
「自分を好きになる」書き方の寓話 ーAmazon引用ー
物語の主人公は中学生の’’タコジロー君’’
学校に馴染むことが出来ず、僕の居場所はない、、、、
そして、タコという自分の名前を好きになることもできない、、、、
そんな’’タコジロー’’だが、ある時立ち寄った公園で’’ヤドカリのおじさん’’に出合う。
おじさんと出会い話していく中で大切なことを学んで行く。
それは’’日記’’を書くこと
「自分の言葉を書いて言葉にすること」の大切さを知っていく物語です。
・本から学べること
自分の感じたこと、気持ちを言語化できるか、整理できているか、、、
そこで「言葉」書き残すことが大切とされています。
書くことは、「自分との対話」つまり、自分と向き合っていくことなのです。
ただ、頭の中で思っている、、、、考えている、、、、気になっていないかを理解しないといけません。
例えばですが、「苦しい状況」に対して、自分はこうしたいと思っていても実はグルグルしてしまい解決策を見いだせていないことは多いのではないでしょうか。
自分では考えることができている、思うことが例え出来ていても言語化できないのです。
そして、書くということは誰かに話すや、SNS発信ではないのです。
ありのままの自分と向き合い、誰とも話をしないで、全てを書き出すことでそれは自分にしかない、自分だけのオンリーワンの居場所になります。
そこにどっぷり浸かって、自分というまだ知らない自分を探してく、紐解いていくのではないでしょうか。
そして、本書でなぜ「暴力が生まれるのか」についてが凄く腑に落ちました。
「ことばの暴力ってさ、話し合いの場面で使われることがほとんどなんだよ。口論だって話し合いのひとつだしね。そして話し合いであれば、ほんとうは自分の思いをていねいに説明して、相手に納得してもらわないといけない。ところが、ていねいに説明するのが面倒くさい。論理的に説明するのも面倒くさい。反論されたら面倒くさい。自分の気持ちをことばにすること自体、面倒くさい。そこに時間や手間をかけることも面倒くさい――。
そういうさまざまな面倒くささにぶつかったとき、『暴力』という一発逆転の手段が浮かんでくる。暴力に訴えてしまえば、それだけで相手を屈服させることができるからね。」
思うに全ては、めんどくさいから始まっているかもしれない。
例えば、気に入らないことがお互いあったとします。それ平和に解決するには、話し合いをするのが一般的だと思います。でもそれは場合によっては時間がかかったり、めんどくさかったりすると私たちは楽な方向に流されてしまう、、、、
それが、「暴言」なのです。
大袈裟化かもしれないが、「死ね」「きもい」といった言葉で片づけよとしてしまうかもしれないです。
・印象に残った言葉
「キーワードは『表現力』だ絵が上手いとか上手じゃないとかに関係なく、
使える色の種類が多い方がいい。そのほうが表現の幅が広がる。使える色、つまり『使えることば』をたくさん持っているほどね。文章は色彩豊かなものになっていく。たとえば、『たくさん』ということば。」
’’たくさん’’という言葉も似たような表現があります。
なみなみの、、、いっぱい、、、めっちゃくちゃ、、、とかとか
今よりも表現力を増やすことでその時々のTPOにあった言葉を引っ張てくることが出来るのではないでしょうかか。
「ボキャブラ―は色鉛筆の『本数』に過ぎない。
当然色鉛筆では『筆づかい』も重要になる
『スローモーションの文章』と『早送りの文章』の違いなんだ」
スローモーションの文章とは、解像度を高くし1分で話終わるようなことをその時の情景や感情を伝える文章。
早送りの文章とは、出来事や概要をざっくり書いただけの文章。
例えば、僕はパンケーキがすきなのでパンケーキをもとに文書を作成したいと思います。
早送りの文章だと「今日はパンケーキを食べた」
スローモーションの文章だと「今日は○○とパンケーキを食べたのだが、そのパンケーキが凄くふわふわで幸せだった、、、」みたいな自分の感情やその時の想いを書くことで後から見た時に思い出すことも出来れば、人に楽しい、美味しそうというのを共有すること出来る。
「外国に行ってもどかしいのは『思う』と『言う』の距離が日本語の何万倍も遠くなってしまうことだ ~
みんな『思って』いるんだよ。なかなか言葉が出てこないのは『言う』までの距離が遠いから、それだけなんだよ」
言いたいことはあっても、うまく言葉に出来ない。
「思う」と「言う」の間にある何か、「言葉未満の何か」を言葉にする為に有効なのが「書く」ことです。
・最後に
話すに後戻りはないが、書くはいくらでも消すことも書くこともできるのが魅力な所です。
書き続けることであなたが欲しいものも、価値観も整理することが出来るのではないでしょうか。
今はSNSの普及で誰とでも繋がることができる、、、
発進することもできる。
ただそこでの自分は、本当の自分なのだろうか?
何重もの仮面を被り自分を良く見てもらいたい、、、かわいい、、かっこいい自分でいたいから、、、
でもいつしかそんな自分に嫌悪感を抱いたり、自分を見失いそうなときには自分と向き合う時間を少しでもいいから作ることが重要なのかもしれない。
誰とも接しない自分だけの時間、自分しか知らない本当の自分に書くことで出会うことができるのではないかと思います。