注連飾り(しめかざり)作りワークショップ #9
先日注連飾り作りのワークショップを行なった。これは、農家の方にご協力いただいて私が主催する田植え、稲刈りイベントの、今年最後の行事だ。
昨年度から千葉県の農家さんに田んぼを使わせてもらい、娘の保育園のお友達、その保護者を中心に体験会をしており、今年度は2回目になる。
無農薬、合鴨農法、自然のまんまのお米づくりをしている農家さんご夫妻、その苦労のほんの爪の先を体験するだけでも、都会暮らしの私たちには大きな喜びがある。子供たちはカエルや沢蟹、バッタや蝶々を捕まえては大声を出しながらはしゃぎ、大人は普段にない環境の中で農作業をし、癒しや安心感を感じていた(と思う)。
地元を同じくする人たちとの共同作業を通して、自然や食とつながることの「確かさ」が、そこにはあるのではないかと感じる。手や体を動かし、人と共同作業をする、しかも食にまつわることをシェアすることこそ、自分の土台になると私は信じている。
自分だちが植えた苗を刈り取り、その刈り取った稲藁を使って注連飾りを作る。コンバインで刈り取られた稲は、切り刻んで田んぼに撒かれるため、手刈りした稲藁でしか注連縄や注連飾りを作ることができない。手刈りしたからには作らねば!と思った次第だ。先日、この注連飾りワークショップの下準備をした記事をアップしたが、そちらもご覧いただきたい。
お正月には収穫した餅米を使ったお餅を食べる予定だ。欲を言えば、その田んぼの麹菌から培養した麹を使い、来年春に味噌を作りたいと思っている。
食にはストーリーがある。年中なんでも手に入るスーパーで、ストーリーが削ぎ落とされてモノだけになった食材を、選ぶ間も無くパパッとカゴに入れ、手元にある材料をネット検索し、出てきたレシピで晩ごはんを作る。そんな生活をしていた頃、食のストーリーなんて感じる余裕はなかった。そのなんだかわからないのっぺらぼうの食材が、自分の体を作っているにもかかわらず。
まぁ、冷蔵庫の中にも冷蔵庫劇場内限定のストーリーはある。「つづき」のあるドラマのように、登場人物が毎日入れ替わり立ち替わりしながら食卓に上る、という面白さはあるけれど。
話は戻るが、注連飾りワークショップ、場所は地元の公民館で、総勢40名ほど集まり、賑やかに行うことができた。さすが町会の人の憩いの場、一時使用の私たちでも煮炊きができるとのこと! 農家さんから新米の餅米を分けてもらい、あらかじめ自宅のホームベーカリーで搗いたお餅で、お汁粉を作った。これが大好評だった。
多分大人の方が楽しんだ?注連飾りワークショップ、これが毎年の恒例行事になるのもうれしい。当たり前のことを繰り返す、そこにも私たちの癒しがあり、それが自分たちの、そして子供たちの、土台になっていく、と私は思う。
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