東京マラソン2023への道 [パワトレ マラソン上級編] 11/112
「TEAM ONE TOKYO(プレ期) 年代別ランナー」として東京マラソン2023 に先行当選、ランニング用パワーメーターのSTRYDを使ったパワーベースのトレーニングに取り組んでみてる市民ランナーの練習記録。ポーラ・ラドクリフ女史の「HOW TO RUN」を参考にした中負荷中頻度(週6日)の上級者向けトレーニングとし、回復を重視しつつ、ランニングの日数を増やして練習全体の走行距離と強度を上げていきます。
今週のスケジュール
先週末から通常トレーニングに復帰してみてます。少なくとも今週いっぱいはなるべく軽めのランニングで、がんばりすぎないように気を付けたいと思います。
月 軽いまたは普通のランニング + ウェイトトレーニングA火 クルーズインターバル → ファルトレク
水 普通のまたは軽いランニング + ウェイトトレーニングB
木 テンポ走 → プログレッションラン
金 休養 + 体幹トレーニング
土 ヒルリピート + ウェイトトレーニングC(ウェイトは軽く)
日 ミディアムロングラン(できればオフロード、水と栄養補給の練習)
今日のトレーニング
ワークアウト
今日のワークアウトは
「テンポ走 11.25km」
でしたが、なんとなくレースペース前後で10km以上も走る気にはならなかったので、様子見のための代替トレーニングとして、
「Post Race Progression」
という、STRYDの説明では
「目標のレースやシーズンが終わった後、ランナーがトレーニングを再開するのに最適なワークアウト」
とやらをやってみることにしました。
本練習のほかに、スタティックストレッチ、ダイナミックストレッチ、クールダウン(スタティック)ストレッチが指定されています。
目的
・フルマラソンからの回復を促す
・来週以降のトレーニングに向けたコンディショニング
・ケイデンス 180spm 前後をキープする練習
・さまざまな呼吸リズムの検証
・上記のトレーニング強度(パワー)で走った場合のペースや心拍数の検証
・できるだけ止まらずに走り続けることで、有酸素コンディショニング(エンデュランスの向上)につなげる
・ウィンドスプリントやストライドでパワー出力を上げてみる
・レースペース前後のプログレッションラン(ビルドアップ)を試してみる
結果
分析
今日もSTRYDのワークアウトアプリを使って、あらかじめワークアウトで設定されたパワーの範囲を無理のない感じで(パワーがオーバーだったりアンダーだったりするとGarminのバイブレーションで教えてくれるので、基本的に時計はノールックで)走りました。
STRYDのデータを見てみると、
久しぶりにテンポネクスト(わりとスピードが出ちゃうシューズ)を履いて気持ちよく走ってたせいか、ウォームアップ、クールダウン、リカバリージョグ以外は全部オーバーパワーになっちゃってますねw
数値で見てみると、
全体的に良好なデータ。序盤の20秒のウィンドスプリントでちょっとVO(上下動)が大きくなってるのが気になるくらい。
Stravaのデータを見てみると、
赤線部分が今日のワークアウトでは重要な部分で、イメージとしては、先日のつくばマラソンの当初予定していたペース配分の復習で、
ラップ12 199W 4:28/km(GAP 4:25/km) 入りのペース (~10km)
ラップ13 206W 4:09/km(GAP 4:06/km) 巡行ペース (~30km)
ラップ14 221W 3:56/km(GAP 3:52/km) ロングスパート (30km~)
といった感じ走ってみましたが、ちょっとオーバーパワーの(この出力だとたぶんロングスパートが最後までもたない)状態になっちゃっていましたw
いずれにしても、意外とレースパワー(レースペース)前後で走っても、身体の疲れを感じて失速するというようなことはなかったので、今日のトレーニング復帰用のワークアウトを最後に、回復プログラム(リカバリー期間)を終了し、通常のトレーニングに戻ろうと思います。
ちょうど、Garmin先生もそういうメッセージを送ってきたことだし。
(走る前までは、ずっとリカバリーが完了していない旨の表示だった)
課題
レース後1~2週間はリカバリー(コンディショニング)が主な目的なので、念には念を入れて今日も代替トレーニングにしましたが、どう考えてももう通常トレーニングに戻れそうです。
いきなりドカンと強度とボリュームを上げないようにだけ、気を付けたいと思います。
Impact Loading Rate について
STRYD Next Gen(新しいSTRYD)では「Impact Loading Rate(直訳すると、衝撃負荷率?)」という値を計測していて、単位が「bw/sec」となっているんですが、これまで見たことのない単位なので、いろいろとネット上にある海外のそれっぽい論文等を調べていたら、
であることがわかりました。
いろいろと辿っていくと、こんな感じの記事が出てきます。
まぁ、長いのでざっくり要約すると、
「フォアフットストライクの方が、ケガのリスクが下がるよ」
ということなんですが、実際に本気で取り組むとなると下記の記事にあるように、
こちらも長いのでざっくり要約すると、
「ベアフット(裸足)ランニングのトレーニングを取り入れろ」
という結論になってて、まぁ、言ってることはわかるんだけど「がっつりヒールストライクだから故障が多くて困っている」というわけでもないし、かなり前にミズノでランニングフォーム診断をしてもらった際にも「フォアフットストライク寄りのミッドフットストライク」という判定ももらっているので、それほど必要性も感じられず…う~む。
ランニング中のImpact Loading Rate
ただ、そういった話とは別に、
が計測されることで、普段のランニングやランニングコースでどこで大きな負荷がかかるのかが数値として簡単に見えたりもします。
現象ばかり追っていても(研究としては)あまり意味がない気もしますが、「なにがわからないことなのかが、よくわかっていない」いまの状況では、とりあえず目に見えることを確認していくしかありません。
明らかに一定の傾向を持っているので、少し画像とともにメモしていくと
1.速く走っている時は衝撃負荷率が上昇する
今朝はパワー出力(ペース)を上げる区間があるワークアウトだったので、わかりやすい感じですが、下図では紫色の「Impact Loading Rate(衝撃負荷率)」グラフが、パワー出力(オレンジ色)やペース(水色)のグラフと似たような感じで変動していることがわかります。
また、パワー出力が高い(ペースが速い)ほど、それに比例して「Impact Loading Rate(衝撃負荷率)」も大きくなる傾向があります。
STRYD Power Center で、紫色の「Impact Loading Rate(衝撃負荷率)」グラフはそのほかどういう時に大きく膨らんでいるのか、今度はグラフの中央くらいの高速走行(プログレッションラン ≒ ビルドアップ)区間をズームして、ドラッグしながら検証していくと、2つの傾向が見えてきました。
2.ダウンヒル(下り)では衝撃負荷率が上昇する
これは峠走をするとひどい筋肉痛になってしばらく治らなかったりしてたので、なんとなく予想できましたが、じつはわずかな下り勾配でも「Impact Loading Rate(衝撃負荷率)」がかなり上昇。
また、下記画像の一番上のマップと一番下のマップは同じ場所(勾配)ですが、パワー出力が高い(ペースが速い)と「Impact Loading Rate(衝撃負荷率)」がさらに大きくなるようです。
3.コーナー(角)では衝撃負荷率が上昇する
これは思いもよりませんでしたが、ランニングコースのコーナー(角)でも「Impact Loading Rate(衝撃負荷率)」は上昇していました。進行方向ではない方向に進もうとすると、いわゆる「横 G(ジー)がかかる」状態なんだろうと思います。
これらのことから推測すると、
・速く走る練習が足には必要(⇔ずっと速く走ってると故障する?)
・下りではペースダウン(もしくは静かに走ること)が必要
・コーナーや折り返しではペースダウンが必要
といった感じなのかなぁ…ということが想像できます。
付随的に、
・上りでペースアップしても(心肺はともかく)足に衝撃はかからない
といったこともあるかもしれません。
つまり、以前からよくテレビで放映されるような駅伝や大きな大会では「上りで勝負をかける」選手が多いように思っていましたが、故障リスクが低く、取り組み方によってはそういった練習もやりやすいので「順位を争うようなレースで勝負をかけるなら上り区間」といった考え方になるのかもしれませんね。
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