証明なしに存在を認めるのが“公理”,証明により存在を認めるのが“定義”.
公理と定義は,いずれも議論の前提となる命題だ.
その意味で,この二つは似ていると言える.
例えば,定理・補題・系などのように,話者の意図によってのみ使い分けられるタームがある.
では公理と定義はその類のタームかと言えば,それは違う.
公理と定義は明確に異なる.
公理は“証明不要の命題”である.
自明だから証明不要なのではない.真であると勝手に決められている命題が公理である.
一方で,定義というのは“存在することが証明された対象にタームあるいは記号を割り当てること”である.
定義対象が存在することは,証明なしに認めることができない.
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