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【農業記録】「水稲播種(種まき)の様子」(2024年3月28-29日)

shoeiです。

本日は【農業記録】の投稿です。

2025年から本格的にファーマーとして活動していくため、絶賛勉強中です。

農作業の記録をnoteでする理由は、過去の記事で紹介しておりますので良かったらご覧ください。

今日は、2024年3月28日と29日の2日間で行った「水稲播種(種まき)の様子」について紹介させていただきます。
この記事は、「僕が経験した種まきを文章で記録」したものであり、「水稲播種はこのようにやります」といったマニュアルのようなものではございません。予めご了承の上お読みいただければと思います。


水稲播種(種まき)とは


作業時期 3月末(うちの場合は2024年は3月28日から2日間)
作業内容:播種機を使って育苗箱に種籾(たねもみ)をまく

用意するもの



1.播種機

2024年3月撮影

2.フォークリフト(フレコン吊り上げ用)

2024年3月撮影

3.水(水道水)

2024年3月撮影

4.商店から仕入れた種子

2024年3月撮影

5.商店から仕入れた床土(とこつち)と覆土(ふくど)

2024年3月撮影

6.ユニック付きトラック(フレコン吊り上げ用)

引用元:株式会社アクティオHP「商品案内」

7.一輪車(祖父のハンドメイド)

2024年3月撮影

8.手袋

僕は、祖父の建設会社で使っている「ニトリルコーティング」の手袋を使っています。機械整備や油を扱うときには便利なのですが、水が浸透してくるので、気になる方は、厚手で防水仕様の手袋が良いかと思います。ご自身にあったものをお選びください。


9.長靴

こちらも建設会社用の安全靴を使用しています。これはつま先に先芯が入っているのですが、とても軽いのでリピートしています。毎日履き続けても4-6か月くらいは問題なく使用できています。


僕たちの種まきの基本体制


床土と覆土の位置

2024年3月撮影

僕の実家の基本体制はこちらです。床土と覆土のフレコンをフォークリフトとユニック付きトラックで吊り上げ、播種機の上の位置に固定します。安全に作業を行うために、吊り上げているフレコンの下で誰かが作業をする際は、必ずフレコンの状態がどうなっているか落ちる要素はないか監視する人をつけます。独自のやり方なのであまりお勧めはできませんが、実家ではこの体制を基本としています。

水とダコニールを混合

ダコニール1000とダコニール1000を混ぜた水(2024年3月撮影)

床土にかける水には、「ダコニール1000」を混ぜて散布しています。

ダコニールは、広い殺菌スペクトラムを持ち、耐性菌の発生事例がなく、園芸用の基幹殺菌剤として水和剤、粉剤、くん煙剤が野菜、果樹、茶、芝、稲(育苗箱)に広範囲に使用されてきました。このダコニールをフロアブル化したものがダコニール1000です。

引用元:サンケイ株式会社

播種機の各種設定

播種機の床土の出す量を決めるバー(2024年3月撮影)

土の量の基準は長年の祖父の経験からこちらで合わせています。


播種機の覆土の出す量を決めるバー(2024年3月撮影)

こちらも同様、祖父の経験をもとに合わせています。


播種機で散布量を調節(2024年3月撮影)
播種機で散布量を調節(2024年3月撮影)

チェーンの位置に合わせて種子の散布量を調節できます。うちの場合は、ふさこがねが約245cc、コシヒカリが約275ccで設定をしております。


播種機で育苗箱に土と種子を巻いた後

祖父のハンドメイドの一輪車に育苗箱を数枚のせ、ハウスの中に並べていきます。この際に気を付けることは、「育苗箱を落とさないこと」。一枚の育苗箱の中の種籾は少ない量とは言え、生活していくためのお米ですので大切に取り扱うことを心がけています。

一輪車と並べられた育苗箱(2024年3月撮影)

並べたあとはこんな感じです。

並べられた育苗箱(2024年3月撮影)

僕たちの②の「プール」の作り方はこちらです。

1.丁張材を端に立たせるように並べる。
2.資材屋でビニールを購入し、丁張材にかぶせる様にして地面に敷く。
3.丁張材とビニールをハッカーで止める
4.育苗箱をプールの中に並べる
5.丁張材が倒れないようにするために木製固定材(造語)を上に乗せる

JAが出している「プール」の作り方がこちらです。

①置き床をできるだけ水平にします。
②高さ5~7cm程度に湛水できるプールを作ります。
③置き床に育苗箱を並べ、必要に応じてプールに水を入れます。
④ハウス内の温度はできるだけ低めに、通常は夜もサイドビニールは開放する。
*最高温度 25℃以下 
*最低温度 4℃以上
 (4℃以下が予想されるときは深水にする)

引用元:JAグリーン近江「潅水と換気の省力化にはプール育苗が便利

育苗箱の管理方法の詳細は下記の記事がわかりやすかったです。

最後に、「温度管理シート(正式名称は確認できてません)」をかぶせて完了。ここまでが水稲播種の流れとなります。

(2024年3月撮影)

農業歴50年の祖父母とする「アグリトーク」

「長年の経験がある人の言葉を文字として残しておきたい」

(shoei)「種まきのときにハウスで育苗箱の上に保温シート見たいの被せるじゃん?あれって何?」

(祖父)「あれは、温度を保つためのシート。苗が熱くなるのをおさえる。」

(shoei)「(苗が)冷たくなるのも抑える?両方できるの?」

(祖父)「うん。(シートを)被しておけば、夜は保温効果日中は遮光効果がある。温度をいくらか抑えることができる。」

(shoei)「なるほどね、じゃあ適温に保てるんだ」

(祖父)「でもそれだけ(シートを被せるだけ)でなく、外気温も調整しないとダメ。」

(shoei)「あー、暑かったらサイドビニールを開いて、寒かったら閉じて?」

(祖父)「そう、それで天井のビニールが開くハウスなら上も開いて。」

(shoei)「ああ、大型ハウス(実家にある唯一天井が開くハウス)のことか。」

(祖母)「凍ることがない限り、(ハウスの中の)温度は低めに。芽が出るまでは25度くらい。」

(祖父)「日中は温度が上がりすぎることが多いな。夜は、ここら辺(千葉県の北東部のエリア)じゃあ霜は降りねえしなあ。」

(祖母)「うちらなんかは、いつも(苗を)可愛い可愛いしちゃう。(苗が)寒かったらしょうない(良くない)と思ってね。」

(shoei)「育ちすぎちゃうってこと?」

(祖父)「そうそう。」

(祖母)「あと、ハウスの場所によっても育ち方が違う。日当たりのいい場所育ちが早いし、悪い場所遅いし。」

(shoei)種まきってかなり重要な作業だよね。

(祖母)種まき後の「苗の管理」が重要なの。

(祖父)苗半作。

(祖母)良い苗だと、田んぼに植えた後でもすくすく育つ。けど弱い苗だと倒れちゃう。だから苗は大事

(shoei)それ失敗すると1年を棒に振っちゃうくらいだね。

農家の間で使われる、「苗半作(なえはんさく)」という言葉は、「苗の栽培が米作りの半分を占める」という意味で、それほど育苗は重要で気を使う作業であることを表しています。

引用元:マイナビ農業

情報がなかなか手に入らない環境で、農業を続けてきた人の言葉は貴重だと思っています。12月19日(木)の早朝に祖父母と話した時の会話の一部を紹介させていただきました。「種まき」行う際の参考にしていただければと思います。この会話内容は、自分の記録としてであり、そして何十年後かに農業を始めようと思ってる人たちに向けて書きました。何十年と経った後に、さらに貴重な言葉になるという思いを込めて、会話内容をそのまま文字で残そうと思いました。

まとめ

今回の記事は僕が経験した種まきに関して書かせていただきました。

副業でWEBライターを目指しており、毎日2000字程度の記事を書いております。スキやフォローをしていただけると大変励みになります。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。




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