身近に発生する「リープフロッグ現象」
「リープフロッグ現象」という言葉を知っている人も多いでしょう。
先日、それに類する体験をしました、
ICTの整備が完了した環境
私の勤務校は比較的ICT環境の整った職場でした。
職員一人一台のPCの配布は20年近く前、私が入社する前から実施されていました。
基本的にはリースでの端末利用で、数年に一度更新を行っていて、現在主に利用しているPC端末は、5年前の最新の廉価モデルのPCでした。
その当時としてそこそこのスペックであり、WordやExcelを利用する分には全く問題ない性能と言えたでしょう。
おそらく近隣校と比較してもかなり充実したICT環境だったと感じます。
コロナ禍とGIGAスクール
それが一変したのは感染症によるオンライン授業の広がりとGIGAスクール構想の前倒しの実施です。
幸いなことに、コロナによる一斉休校の当初は教員のPCから指示がそれぞれできるなど、素早い対応ができました。
しかし、すぐにGIGAスクールの前倒しによって、多くの学校にタブレットやPCが普及しました。
当然それらの端末はその時点(2年前)の最新鋭のものであるのに対し、以前から普及していた勤務校の設備はかなり古臭くなりました。
動画の作成やZOOMなどの利用ではマシンスペックが厳しくコマ落ちしたりすることも多く、持ち運びを前提としていないノートPCであったため、教室へ持参して利用するには非常に苦労しました。
他校の先生とのやり取りや、研修などでオンライン会議を利用するのもマイクやカメラの品質も低く、イライラする場面も多かったです。
新型の配布とそこまでの持久戦
そんな中、先日ようやく新しい持ち運びをベースとしたWindowsPC兼タブレット(surface)が職員支給となりました。
今はまだ移行作業中ですが、授業やZOOMなどで軽く利用してみた限りでは非常に軽快に動作しますし、持ち運びも便利で非常に高い業務改善効果が得られました。
先にICT整備が進んでいた私の勤務校が、一時的にあとから配備された周辺校に追い越される状況となり、追いつくまでのその間不利な状況で耐え忍ぶことが求められます。
そうした「リープフロッグ」の谷間における持久戦は非常に厳しいものでした。
ただ、こうした経済用語になった現象を体験できたことは非常に興味深いものがありました。設備刷新の「ジュグラーの波」とも関連している現象かも、と考えるとなかなか面白い経験になったのではないでしょうか。